ルノー・トラックスがディーゼル車をバッテリーEVに「改造」!? メーカーとしてフランス初の試み
改造BEVトラックは普及するか?
エクスタイム社にリースされたこの改造トラックは、同社の倉庫と空港免税店のシャトル運行に使用される。改造トラックの航続距離は250kmで、こうした用途にはうってつけ。空港の脱炭素にも貢献する。 今回のレトロフィットによるBEVトラックへの改造は、ルノー・トラックスにとっては実験室のような役割を担っている。規模を拡大し商用化する前に、その効率や生産性を評価するという役割だ。 ルノーの中古トラック及び都市物流担当副社長のローラン・コルピエ氏は次のように話している。 「こうした車両を実際の運用条件下で使用することで、『電動改造』というソリューションの経済性と実用性を検証することができます。今回のパイロットプロジェクトは、自動車の利用による環境への影響を最小限に抑え、天然資源を保護するという弊社の取り組みの好例です。このトラックは、ルノー・トラックスが推進している循環型経済のアプローチを完璧に体現しています」。 BEVトラックの導入において、最大の障壁となっているのがその車両価格の高さとされる。生産財、つまりお金を稼ぐための道具であるトラックは、それによって生み出される利益がコストを上回らなければ普及が見込めない。 レトロフィットBEVは新車のBEVを導入するより最大で15%ほどコストが低くなるため、環境面と経済面の両方でメリットがあるという。