孫×100歳のおじいちゃん「要介護3の祖父と、吉本興業を辞めた孫。持ちつ持たれつの二人暮らしが楽しい理由」
◆じいちゃんは一人しかいないから 秀介 出演したテレビ番組で、難病の母のために仕事を辞めた人と出会って、自分の一番大切なものを考え直したんだ。じいちゃんを最期まで看ることを中心に、仕事を自分で調整できるほうがいいと思ったの。本人に直接言うことじゃないけど(笑)。 もう「親孝行」はできないけれど、じいちゃんは生きてる。お笑いの仕事は劇場に立つばかりじゃないし、やろうと思えばいくらでも方法はあるけど、じいちゃんは一人だから。 廣喜 秀介が自分で決めたことなら嬉しいよ。 秀介 昔からじいちゃんのことが好きで、友だちがいなくて寂しかった時も、じいちゃんの布団によく潜り込んでた。老人扱いしないから厳しいかもしれないけれど、周りを頼りつつお世話していくよ。ところで、じいちゃんは今なにがしたい? 廣喜 これっていうのはないけど、温泉に行きたいね。 秀介 去年、行ったばかりよ(笑)。覚えてる? 廣喜 箱根の湖の近くだろ。 秀介 惜しい。山梨でした! 廣喜 部屋にお風呂があった。 秀介 思い出が残っていてよかった。元気でいればまた行けるからね。初めてお風呂に入れたりうんちを拭いたりした時は、「これが介護か」とげんなりしたけれど、今はすっかり慣れて気分は「エンタメ介護」。僕もじいちゃんとの毎日を楽しんでいるよ。 (構成=樋田敦子、撮影=宮崎貢司)
芦名秀介,芦名慶喜