【百年料亭】文人墨客に愛された仙台市内を一望する料亭へ
懐石料理 東洋館(宮城県仙台市)
仙台市中心部から広瀬川が隔てた丘陵地、「東街道越路」と呼ばれた小高い丘に建つ東洋館。伊達藩ゆかりの大蔵寺の境内、藩祖・伊達政宗の御廟に隣接し、参詣や散策の人が絶えない立地で、日本料理店として営んできた。 創業は1907(明治40)年。仙台市内でも数少なくなった当時のままの木造建築は、詩人・土井晩翠や哲学者・阿部次郎らが談論に時を過ごした館であり、歴史の重みを伝える重厚さとあたたかなくつろぎを醸し出している。 老舗ならではの端正な設えに加えて、東洋館が誇るのは各部屋からの眺望の見事さだ。「杜の都」の名にふさわしい自然豊かな大都会のパノラマは、春の桜、夏の豊かな緑、秋の紅葉、冬の雪景色と折々に色を変え、心を込めた料理と景観との双方で、四季を満喫できる空間となっている。
提供される料理は、地元宮城をはじめ東北地方の旬の魚介類を中心に、素材にも調理にも隅々まで心をくばった懐石料理。一番美味しい状態を味わっていただけるよう、料理人が丹精込めて仕上げた逸品が膳を彩る。 2021年、コロナ禍や後継者不在などにより一度は閉館を決めた東洋館だったが、「宮城の宝を守りたい」という新たな経営者を得て、営業継続が実現した。百年料亭の伝統文化を引き継ぎながらも、婚礼プランの充実や期間限定カフェなど、新たな試みにもチャレンジしている。 懐石料理 東洋館 【所在地】 〒982-0841 宮城県仙台市太白区向山一丁目1番16号 【電話】 022-222-7019 【営業時間】 11時30分~15時、17時~21時(要予約) 【定休日】 月曜(祝日の場合は翌火曜) 【駐車場】 有(専用18台) ※百年料亭ネットワークは、「建物及び周辺施設等が百年以上の歴史」を持ち、さらに今も営業を行っている料亭同士がネットワークを組み、古くから続く日本料理の文化を守っています。また、それぞれの家風や仕来りを継承しながら、これからも地域の老舗として大いに飛躍すると共に、お互いの交流や国内外からの誘客を促進し地方都市の活性化に資することを目的としています。