健康行動を促すサントリー自販機が急拡大 導入企業数1年間で倍増の1000社 支持される3つのポイントとは?
「SUNTORY+」は自販機ビジネスの観点でも新風を吹き込む可能性がある。 オフィスなど室内に導入されている自販機を、単なる飲料の販売という枠組みを超え、導入企業との重要な接点と捉えている。 「自販機という強みを活かしながらお客様の課題を解決できないかと考えている。総務や人事は我々の商談窓口であることが多く、その時にフィードバックレポートなどのデータがあると、よりリッチなコミュニケーションが図れる」と力を込める。 法人営業はサントリービバレッジソリューション(SBS)が担い、新規開拓などプレゼン時には赤間さんが所属するイノベーション開発事業部ビジネス開発部も同伴することもあるという。 企業が抱える課題の最たるものが、医療費の企業負担の増加。 「全国に約1400の健康保険組合があり、21年度の赤字額が約800億円だったのが、つい先日、今年約6600億円に増大するとの予測が発表された。30年には大企業の従業員年齢構成比において55歳から59歳が最大の人口ボリュームとなり医療費も50歳を超えるとすごく伸びていく」と指摘する。 「経産省だけではなく厚労省も健康経営の実施企業数を目標に掲げ始めた」という。 社会全体でのこのような危機感も後押しして「SUNTORY+」の昨年1年間の倍増につながったとみられる。