日経平均株価の大暴落…ロボアドの運用実績はどうだった? 「ROBOPRO」で見る、メリットとデメリット
では、日経平均の大暴落時の投資配分がどうなっていたのかというと、AI予測に基づいてドル建てでリターンが目立っていた不動産と金の比重を増やし、株式の組み入れ比率を0%にするなど、かなり特徴的な資産配分に振りきっていることが見て取れます。8月に関しても【不動産32%・金25%の合計約58%】を組み入れていました。 この資産配分が8月上旬の株式市場の下落による影響を抑制し、その後の株価回復局面でもプラスに働いたようです。 最近では新NISAの影響もあってか、株式資産に集中して投資をしている方も多く見かけますが、8月のような大暴落で慌てて資産を手放してしまっては元も子もありません。投資の基本は分散投資ですから、1つの資産に偏ることなく様々な資産に投資することを心掛けたいですね。
今後の市場はどのように予測されている?
10月は相対的に見通しが後退しなかった米国の資産を中心に保有し、その中でもより見通しの改善が大きい不動産と、金利低下時に相対的に魅力度が上昇するとされる金への投資配分を強め、より積極的な資産配分となっています。
機動的にダイナミックなリバランスを実行することで、株価の回復局面のリターンもきちんと投資成果に反映できているようです。 こちらは投資家だけでなく、一般の方にも公開されている資料なので、ぜひ気になった方はチェックしてみてはいかがでしょうか。 個人的にはAI予測で毎月の資産配分(ポートフォリオ)がダイナミックに変わる点が面白いので、それを見るだけでも投資の醍醐味を感じられるなと思いました。 直近6回の変更に伴う投資配分の推移をご覧いただくと分かるように、2024年8月の株価暴落時をうまく回避する資産配分(ポートフォリオ)が前々月の6月、7月頃から組まれていたことが分かります。これは相場の細かな動きをAIがうまく捉えたと言えるでしょう。
私達ファイナンシャル・プランナーも、お客様の資産配分の相談に乗らせていただくことがありますが、中長期を前提とした資産運用の場合、ここまでダイナミックに資産組み換えをすることはあまりありません。 では実際の業務ではどのようにしているのかというと、ライフプランを作成したお客様の目的や目標に合わせて、モデルの資産配分(ポートフォリオ)を作成します。そこから市況や運用状況をウォッチして、「〇%ずれたら見直しを検討する」などのルールを作り、その経過を見守ります。もちろんライフプランの修正なども、適宜行っていきます。 人かAIかという議論はさておき、両方の良いとこ取りをして資産形成していくのも楽しそうですね。 さて、ここまでROBOPROの実際のリバランスについてお伝えしましたが、メリットとデメリットについても整理しておきたいと思います。