話を盛るクセがやめられず「保身の嘘」をつき続けた、51歳「こじらせおじさん」の末路…学歴・年収を偽り、そして誰もいなくなった
1月1日に起きた能登半島地震では多くの犠牲者が出た一方で大量に量産されたものがある。インプレッション、いわゆる「バズり」を狙った真偽不明の悪質投稿だ。 【写真】「小室圭」さんの様子がおかしい…眞子さんとの同棲で「2年前とは別人」に 現在、SNS等では自身の私利私欲のためのフェイクニュースや動画、自己承認欲求を満たすために、自身をワンランク上げて“ブランディング”する投稿などが日夜はびこっている。 現実と虚構の間を往来する情報を大量を浴び、嘘か誠かの線引きも限りなくグレーに近く昨今においてはもはや誰もが知る「嘘をついてはいけない」という常識もやや薄れている感がある。 むしろアプリやスマートフォンの機能でも、自身を“盛れ”たり、いらない物体を簡単に消せるのだから、厳密な線引きも「人の価値観」と捉えられ、無意味であるかのような感覚に陥ってしまうのかもしれない。 「嘘も方便」、「嘘つきは泥棒のはじまり」、「嘘から出た実」、「嘘にも種が要る」………など、そもそも人間は嘘をつく動物だからこそ、それにまつわる慣用句やことわざからも多く、そんな言葉を頼りに自分を戒めたり許せたりすれば、人を傷つけることや大きな犯罪に手を染めない限り、許容範囲として社会に受け止められる場合もあるだろう。 しかし、その許容範囲から自分自身の心がはみ出してしまった時、これまでついてきた嘘によって道徳心が芽生え苛まれる場合もある。 今回、カウンセラーの安藤房子氏のもとを訪れた男性は、幼少期から重ねた小さな嘘によって自信が持てず孤独な人生を送ってきたと胸の内を吐露する。
「小さな嘘」がやめられない
---------- 【相談内容】超普通の家庭に育ち、専門学校卒。でも学歴も年収も低いのが嫌で、なんでも「盛って」話してしまいます。子供の頃から嘘をつくクセが抜けないのはなぜ? (プー助/51歳・整体師) ---------- 僕は、街の小さな整体治療院で働く整体師です。整体師って、国家資格が必要な指圧師と違い、無資格でなれるんです。でも僕は、一応、専門を卒業してから整体師になりました。でも我ながら「今時、大学を卒業していない男性なんて……」という思いがあり、周囲にはつい有名大卒だと話してしまいます。 整体師ということも、自分からはあまり言いません。だってほら、高収入のイメージはないでしょう? 実際、僕の年収は350万円くらい。安いです。 なので、初対面の人やあまり親しくない人には、聞こえがいいかなと「IT会社の社員です」などと話してしまいます。 もちろん、カード会社の申請資料などには、さすがに本当の職業を書きますよ。でも、年収を500万円とか600万円とか書いてしまいます。いつも、本当の自分より少しよく見せたくなるんです。 でも、相手によっては職業を偽れない場合もある。そんな相手には、整体師ということを話すこともあります。すると、 「大学卒業して整体師になったのはどうして?」 という質問を受けたりして面倒くさいんですよね。嘘がバレるのが嫌なので、それ以上は話さないことが多いです。つまり親しくはならないんです。 整体師になったのは、自分がカラダを壊したのがきっかけ。小学生の頃からサッカーをしていたのですが、何度もあちこち骨折してね。 特に右足の小指は骨折癖がついてしまい、おまけに腰痛がひどくなり、結局、高校1年でサッカーをやめざるをえなかった。身体を癒す仕事をしたくて、今にいたります。 そのことを素直に話せたらいいんでしょうけれどね。でも、学歴も収入も低い自分の話など、友達にも、女子が集まる飲み会でもしたくない。モテるプロフィールとは思えないですしね……。