イスラエル、ハマスのシンワル指導者殺害を発表 「10月7日攻撃」の首謀者 今後の展開について楽観と悲観論交錯
イスラエルは17日、イスラム組織ハマスのシンワル指導者を殺害したと発表した。ガザ紛争のきっかけとなった、昨年10月のイスラエル奇襲攻撃の首謀者である同指導者殺害は、イスラエルにとって大きな成功であり、1年に及ぶ紛争において極めて重要な出来事だ。 この先の見通しについて様々なシナリオが想定されるが、イスラエルのネタニヤフ首相は戦闘を継続する考えを示した。 イスラエル軍によると、シンワル指導者は16日ガザ南部の作戦で死亡したという。現時点でハマスからのコメントはない。 ガザで依然捕らわれているイスラエル人などの人質の家族は、シンワル指導者死亡の知らせを歓迎する一方、人質解放に向けた合意形成を改めて求めた。 シンワル指導者は、今年7月にテヘランでハニヤ前指導者が殺害されたことを受けて、ハマスのトップに就いた。シンワル指導者は、ハマスが過去20年のうちにガザの地下に築いたトンネルの中に潜伏していたとみられている。 同指導者死亡は、中東での対立を一層激化させる可能性があり、さらなる広範囲への紛争拡大への懸念が高まっている。 一方でイスラエル奇襲攻撃の首謀者が死亡したことで、停滞していた停戦交渉が進展する可能性もある。この奇襲攻撃によりイスラエル人ら1200人以上が殺害され、250人以上が人質にとらわれた。またその後の紛争により、パレスチナ人4万2000人以上が死亡した。 *本文を一部修正して再送します。