バイデン氏、トランプ政権下で「トリクルダウン経済」回帰を警告
[ワシントン 10日 ロイター] - バイデン米大統領は10日、ワシントンのブルッキングス研究所で演説し、トランプ次期政権下で富裕層や企業への新たな減税措置が実施され、「トリクルダウン経済」に回帰する可能性に警鐘を鳴らした。 バイデン氏による経済に関する演説は今回が最後となる可能性がある。 トランプ氏が掲げる海外製品への関税引き上げは「大きな間違い」という認識も示した。 バイデン大統領は、自身の任期中にインフラや製造業、取り残されていた地域への投資拡大を推進し、より大きな経済危機を回避したほか、継続的な成長の基盤を築いたと主張。「新政権はかなり強い経済を引き継ぐことになると、大半の経済学者が同意している」とし、「新政権がこの進展を維持し、さらに発展させていくことを願っている」と述べた。 自身の政権が、中間層に恩恵をもたらす「ミドルアウト(中間層支援)とボトムアップ(低所得層支援)」による経済成長を成し遂げたと指摘。大統領任期1期としては最多となる1600万件の雇用を創出し、過去50年間の政権中で最も低い平均失業率を達成したとも強調した。