【GLORY】RISEと統一ランキングを作るフェザー級で2試合、ヘビー級GP準優勝のリグターズがベテランのウイルニスと対戦=5・18オランダ大会
2024年5月18日(土・現地時間)オランダ・ロッテルダムRTMステージ『GLORY 92』の全対戦カードが発表された。 【写真】RISEに参戦したカッファがウォシクと対戦 GLORY世界ミドル級タイトルマッチの王者ドノバン・ウィッセ(スリナム)vs.同級1位ウルリック・ボケメ(コンゴ)がメインイベントで行われる今大会。 コー・メインイベント(セミファイナル)ではヘビー級1位レヴィ・リグターズ(オランダ)とベテランのジャウファー・ウイルニス(オランダ)が対戦 2020年12月にGLORYデビューしたリグターズは、3度のKO勝ちを収め、一躍トップクラスに躍り出た。2022年10月に現GLORY世界ヘビー級暫定王者タリク・オサロに判定勝ち。2023年10月のGLORYグランプリ ヘビー級特別予選でイオン・タブルチャンヌに初回TKO勝ち。3月のGLORYヘビー級GPでは決勝でリコ・ヴァーホーベンにTKO負けも、準優勝を果たした。戦績は17勝(8KO)2敗。 ウイルニスは2012年10月の『GLORY 2』からGLORYに参戦。ジャマル・ベン・サディックを破り、3連勝を飾った。2015年にはKunlun Fightスーパーヘビー級トーナメントに出場し、ローマン・クリークリャ、アシハティ、ヘスディ・ゲルゲスを破り優勝。同年のGLORYヘビー級コンテンダートーナメントでは決勝でベンジャミン・アデグブイに惜敗して準優勝。2016年2月にはEnfusion世界ヘビー級王座に就いた。2018年のGLORYヘビー級トーナメントでも準優勝している。2023年4月のGLORYヘビー級GP予選トーナメントでは1回戦でタリク・オサロに敗れ、GP出場を逃した。戦績は33勝(8KO)14敗1分。 ミドル級は3試合が組まれた。まず、同級2位マイケル・ボアペアと同級3位セルカン・オズカグライヤン(トルコ)が激突。 ボアペアはRINGS Holland Fighting Networkが主催する『Rings Gala』を主戦場とし、2022年3月には『Rings Fighting Network 2022』にてRINGSミドル級タイトルマッチを経験(ケビン・ヴァン・ヘッケレンに判定負け)。2022年8月からGLORYに参戦し、2023年3月には当時ミドル級3位のエルトゥールル・バイラックを判定で破り、6月にはウルリック・ボケメにTKO勝ち、8月にセルゲイ・ブラウンに3連勝。11月にはGLORY世界ミドル級王者ドノバン・ウィッセに挑戦も判定で敗れた。戦績は16勝(7KO)4敗1分。普段は棺桶作りの職人。 オズカグライヤンはK-1ヘビー級で活躍したグーカン・サキの従兄弟。45勝(36KO)9敗という戦績を持つサウスポー。GLORYには2021年10月から参戦し、3戦目でシーザー・アルメイダに敗れるも2023年2月にセルゲイ・ブラウンを左フックでKO。6月に世界ミドル級王座に挑戦したが、王者ドノバン・ウィッセに圧倒されて判定負け。11月のウルリック・ボケメ戦でも敗れ連敗中。 同級4位セルゲイ・ブラウン(ドイツ)は同級7位モハメド・トゥチャッシー(モロッコ)と対戦。 ブラウンは2013年6月に来日経験があり、オープンフィンガーグローブ着用で顔面打撃ありの極真館2013全日本ウェイト制空手道選手権大会にて-89kg級で準優勝を飾っている。極真空手三段。WKU(World Kyokushin Union)の世界選手権では2度優勝の実績を持つ空手家。2022年10月の『COLLISION4』でマイケル・ボアペアを破ってGLORYデビューを飾ったが、2023年2月にはセルカン・オズカグライヤンにTKO負け、8月にマイケル・ボアペアに判定負け。戦績は43勝(27KO)13敗。 トゥチャッシーは2022年6月にロビン・シリックとの王座決定戦を制し、初代Enfusion世界ウェルター級王座に就いた。GLORYには2023年10月に初参戦し、ミドル級でエドゥアルド・アレクサニャンから3度のダウンを奪ってTKO勝ち。2023年11月にはなんとわずか4日前のオファーを受けて、ミドル級から階級を上げてGLORY世界ライトヘビー級王者ドネギ・アベナに挑戦して大奮闘したが判定で敗れプロ初黒星。戦績を15勝(12KO)1敗とした。 同級5位ジュリ・デ・ソウザ(ポルトガル)は同級10位イマド・ハダル(モロッコ)とプレリミナリーファイトで対戦。 ソウザはドイツ在住で、元々はフットボールプレイヤー。戦績は43勝(20KO)8敗1分でGLORYでは2連敗と勝ち星がなかったが、2023年5月のジョイルン・ラターバッハ戦で初白星。ハダルは“バダ・ハリ2世”として期待される新鋭との触れ込みで2023年8月にGLORYに登場、バルトス・ムゼンスキーから勝利を収めている。戦績は25勝(9KO)2敗。 ウェルター級は2試合。まず同級3位ジェイ・オーバーメール(オランダ)が同級7位テオドール・フリストフ(ブルガリア)と対戦。 オーバーメールは2017年10月に16人制のWFLウェルター級トーナメントで優勝すると、2019年2月にはWFLウェルター級王座を獲得。2021年11月にはエンディ・セメレールが保持するEnfusion世界ウェルター級王座に挑戦したが、判定で敗れた。2022年3月よりGLORY参戦を果たし、2023年3月にジェイミー・ベイツをTKOで破り4連勝(3KO)をマークして6月にタイトル挑戦となったが、王者エンディ・セメリアに判定で敗れ王座奪取ならず。11月のチコ・クワシ戦でも判定負け。戦績は29勝(15KO)6敗。 フリストフはSENSHI、Enfusionを経て2023年10月にGLORY初参戦。これまでMixFight世界王座、WKFインターコンチネンタル王座、Castle Gladiator王座などを獲得している。10月の初参戦ではエドゥアルド・ガフェンクに判定勝ち。12月には100戦目を迎えた大ベテランのマーセル・グローエンハートにも判定勝ちした。戦績は15勝(7KO)3敗。 GLORYのリアリティーショー番組『ハウス・オブ・GLORY』ファイターのドン・スノ(スリナム)とフィゲレイド・ランドマン(オランダ)がオープニングバウトで対戦する。スノは3勝(2KO)1敗、ランドマンは2勝1敗。 フェザー級も2試合。フェザー級はRISEとの統一ランキング作成、年末に合同トーナメントが開催されることが発表されており、今後の動向が注目される階級だ。GLORYランキングは廃止されているが、4選手ともランキング上位に名を連ねていた。 ヤン・カッファ(オランダ)がデニス・ウォシク(ドイツ)と対戦する。 カッファはキックボクシングを5歳から始めて“ラモン・デッカーの再来”と呼ばれているという。2022年8月にRISEに初来日し、山田洸誓と対戦するもKO負け。2023年5月にGLORYデビューを果たし、ベルジャン・ペポシとの激しい打撃戦を制して判定勝ち。8月にはモハメド・エル・ハムティとハイスピードバトルを展開して判定2-1で勝利した。戦績は20勝(7KO)3敗。 ウォシクは2022年8月にRISEライト級王者・直樹からダウンを奪って勝利し、11月にはモハメド・エル・メスバヒにも勝利するなど7連勝していたが、2023年1月にマルコス・リオスに判定2-1で敗れた。9月にベルジャン・ペポシを判定3-2の接戦で破って再起している。戦績は38勝(9KO)8敗1分。 アフマド・チク・ムーサ(ドイツ)はベルジャン・ペポシ(アルバニア)と対戦。 ムーサは“ゴールデンボーイ”の異名を持ち、ドイツ人キックボクサーの中でも優れたファイターであるという。GLORYには2022年8月から参戦して3戦3勝(1KO)の戦績を収め、2023年5月にフェザー級王座を懸けてペットパノムルンに挑戦したが、判定で敗れた。11月にはエイブラハム・ヴィダレスにもTKO負けして連敗中。AFSOヨーロッパ王者で戦績は58勝(28KO)9敗1分。 ペポシは2019年4月にプロデビューして9連勝(6KO)と波に乗っていたが、10戦目にして初黒星。その後は再び連勝街道を突っ走り、ISKA欧州-63.5kg王座、WKN世界-65kg王座を獲得するなど13連勝を飾った。GLORYには2023年2月に初参戦し、アフマド・チク・ムーサに判定で敗れ13連勝をストップされている。4月はヤン・カッファに判定負け、9月にはデニス・ウォシクにもスプリット判定負けと3連敗していたが、12月にミゲール・トリニダージに判定勝ちで連敗脱出。戦績は28勝(16KO)4敗。 なお、両者の初対決は「2023 GLORYファイト・オブ・ザ・イヤー」(年間ベストバウト)を受賞しており、その再戦となる。 プレリミナリーファイトでは、ライトヘビー級でGLORYデビュー同士のアニス・ボウジッド(ベルギー)vs.モリー・クロマ(ギニア)も。ボウジッドは45勝(36KO)3敗と驚異の戦績を持ち、クロマは28勝(16KO)2敗1分。
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