ラツィオ、鎌田大地の契約延長の通知届かず? 伊紙「ガラスの靴を手に馬車はカボチャに」
ラツィオに所属するMF鎌田大地の去就を巡り、予想外の展開が繰り広げられている。イタリア紙『コリエレ・デロ・スポルト』が31日に近況を伝えた。 今年3月から指揮を執るイゴール・トゥドール監督の下で躍動した鎌田。「カマダがラツィオを不安にしている」との見出しがつけられた記事では、来月末でラツィオとの1年契約の期限を迎える鎌田を指揮官は「重要な1ピース」としているため、残留を求めているとのこと。今季のリーグ戦終了後、ラツィオが契約延長交渉に取り組んでいることはこれまでも伝えられてきた。 一方で今回、徐々に交渉に亀裂が入り、それが広がってきたことも指摘されている。 「ローマに残るという日本人選手の意思は、代理人から繰り返し保証されていた。しかし、延長オプションの行使期限が近づくとかなり大きな隔たりが生まれ、すべてが議論に付されている」 鎌田がラツィオと昨夏に結んだ契約には、3年間の延長オプションと契約解除条項を挿入する権利が含まれているとみられ、選手側は「現行の契約を失効させて新たな1年契約にサインする(2日前に代理人が要求した)か、現行の契約に800万ユーロ(約14億円)未満と非常に安い金額での契約解除条項を挿入するか」を提案したことが伝えられている。 ラツィオのアンジェロ・マリアーノ・ファビアーニSD(スポーツディレクター)は、税制優遇措置の適用が保証されている現行の契約の延長を目指していたが、ラツィオ側は契約解除の違約金を少なくとも2000万ユーロ(約34億円)と試算しているようだ。 そんな中、契約延長OPの行使期限とされていたイタリア時間の31日午前0時を過ぎても選手側からメールによる通知が届いていないことから、「ガラスの靴の片足だけを手にしたまま、リスクが具体的になった」などと記事は指摘。「こうしたケースでは常に大どんでん返しが目と鼻の先にある。テーブル上のカードが切り替わる予想外の出来事」であり、「トゥドールが到着を待ち望んでいた馬車は、カボチャの馬車に変化してしまったのかもしれない」と表現した。 ただ、『ガゼッタ・デロ・スポルト』は31日、延長OPの行使期限が「実際は報じられている30日ではなく、本日5月31日に予定されているので、今夜まで時間はある」と主張。引き続き、今後の動向に注目が集まる。