天皇杯で筑波大に敗れた町田・黒田剛監督 批判覚悟で大学生を非難した理由明かす「負けたから言うわけではない」
町田の黒田剛監督が13日、PK戦の末に敗れた天皇杯・2回戦の筑波大戦から一夜明けて取材に応じた。4人の負傷者が出た試合後、レフェリーのジャッジ、さらに筑波大選手のプレーや、リスペクトを欠いた言動についても批判した指揮官は「監督として、何を言われようと選手を守るのも監督の仕事。(負傷した)選手達は文句も言えない。やられたことに対する、悲しみの弁も述べられない。足にいった危険なタックルをなかったことにして風化させていくことが、サッカー界にとってどうなのか。反感を買ってでも、それは絶対にあってはいけない」と語った。 【写真】町田を破り、喜びを爆発させる筑波大イレブン この日、負傷した4人のうちの2人、DFチャンミンギュは左鎖骨骨折、安井は右脛骨(けいこつ)骨幹部骨折であったことが発表となった。「(けがした)選手たちは、人生をかけてやっている。大学生でも、あれだけキレキレのプレーができる選手達は、(危険な)プレーを止める判断もできたはず。(大学生を批判し)炎上や非難がくることはもちろんわかっていたけど、これで黙っていたらかわいそうなのは選手達。負けたから言うわけではない」と続けた。 ネット上では様々な反応があった。町田は首位に立つ今季のJ1リーグで、ファウル数がリーグ3位(245回)と多いことで、ファウルについては町田が言うべきではない、との意見もあった。しかし指揮官は「うちはラフプレーが多い、と言われても、(長期の)けが人を出して退場させたことは去年から一度もない。そこは絶対に勘違いしないでほしい。レイト(タックル=遅れていく危険なプレー)ではない」と、激しいプレーと危険なプレーは違う、と主張した。 青森山田高で長く教員として過ごしてきた指揮官。「22歳の大学生でも、まだ成熟はしていないと思っている。そこは先生、指導者が違うものは違う、と言うべき。なぜこうなってしまったのか。起こってしまったことはしょうがない。でもこれを審判もJリーグや日本協会、みんなが見つめ直す機会にしたい」。この日で同問題について収束させ、リーグ戦の横浜M戦(15日・日産ス)に向けて気持ちを切り替える、と明かした。
報知新聞社