朝ドラ出演のトミー・バストウ、日本語の勉強は『あいの里』? 髙石あかりも決意を新たに
2025年度後期NHK連続テレビ小説『ばけばけ』で、髙石あかり演じるヒロインの夫役をトミー・バストウが務めることが11月27日に発表され、髙石とバストウが記者会見&取材会に出席した。 【写真】トミー・バストウが出演していた 『SHOGUN 将軍』 朝ドラ第113作目となる本作のモデルは、松江の没落士族の娘・小泉セツ。外国人の夫・ラフカディオ・ハーン(小泉八雲)と共に「怪談」を愛し、急速に西洋化が進む明治の日本の中で埋もれてきた名も無き人々の心の物語に光をあて、代弁者として語り紡いだ夫婦を描く。 ヒロイン・松野トキを演じる髙石と、夫・ヘブン役を演じるバストウはこの日が初対面。髙石は「お会いする前に事前の情報を入れないようにと思いながらもいろいろと気になって調べてしまい、そのときに感じた優しそうだな、お茶目なのかなという印象がより強まって。みなさんが虜になる理由がわかりました」と笑顔を見せた。 ハリウッドでも活躍するバストウは、2024年エミー賞受賞ドラマ『SHOGUN 将軍』にメインの一人であるマルティン・アルヴィト司祭役で出演。今回は、1767人のオーディション応募者から満場一致で選ばれた。 オーディションの参加は『SHOGUN 将軍』で共演した穂志もえかから情報を聞いたことがきっかけだといい、「すごく恩がある」とバストウ。同作で主演・プロデューサーを務めた真田広之にはまだ報告できておらず、「秘密でしたけど、もう伝えられる」と喜びを噛み締めた。 最初のオーディションはリモートで行われ、「思ったよりも(画面に映る)人が多くて。日本語で緊張しましたけど、うまくいきました」とにっこり。その後、日本でも審査が行われ、「スタッフさんがすごく応援してくれて、自信が持てたので集中できました。絶対に(ドラマに)出たいと思いました」と当時の心境を振り返った。 トミーの流暢な日本語に、髙石は「私は英語を頑張って旦那さんと話していかなきゃと思っていたんですけど、その頑張りも必要ないのかなと思うくらい(笑)。でも、英語を喋れるように頑張りたいと思っています」と気合十分。バストウは主に独学で10年、日本語を学んでいるそうで、「最近勉強したのは“臨機応変”」と明かして笑いを誘った。 日本語を学んだきっかけを聞かれると、「お父さんが映画が大好きで、世界中の映画を観せてくれて。なぜかわからないですけど日本の映画に惹かれました」と説明。なかでも黒澤明監督作品が好きだといい、「三船敏郎さんの渋い演技のおかげで、日本語を勉強し始めました」と告白。一方で、「日本語を勉強するためには、リアリティ番組を観ます。今は『ラブ・ヴィレッジ(あいの里)』を観ています。日本語を勉強するには、残念ながら黒澤明さんの作品はすごくわかりにくい」と話して笑わせた。 バストウはムエタイのトレーニングをしており、オーディションの結果はタイでの食事中に聞いたそう。「友達みんなが喜んで、高級な赤ワインを買ってくれました。人生で一番おいしい赤ワインでしたね」としみじみ。 モデルであるハーンとの共通点には「日本が大好き、冒険も好き、繊細な部分があるところ」を挙げ、「ハーンさんはある意味、お父様とお母様に捨てられて、それによって愛をずっと求めていた方。いろいろなところで愛を求め続けるけれど、やはり人間関係が難しくて、求めれば求めるほど距離を置いてしまうような方なので、そこを表現していければなと思っています」と通訳を介して意気込みを語った。 2年前に日本の言語学校で勉強した際に『ちむどんどん』、さらには今年、ホストファミリーの方と朝食を食べながら『ブギウギ』を観ていた、とのこと。今回は朝ドラ出演に向けて日本には10月から滞在しており、「日本の文化をもっと深く知りたいです」「なによりもラーメンが大好き」と今後の楽しみを明かした。 会見の最後に、バストウは「精一杯頑張ります!」とガッツポーズ。髙石は「この物語のモデルとなった小泉八雲さんとセツさんの空気感が私はすごく大好きで。それは2人だけの愛があるからだと思っているんですけど、今回はヘブンとトキの愛をみなさんにお届けできるように私たちもコミュニケーションをたくさん取って、楽しい撮影期間になればいいなと思っているので、見守っていただけたら」と締めくくった。
nakamura omame