鹿児島花市場 正月飾りの大市 南天と千両 例年より高く 猛暑の影響で全体的に生育不良
鹿児島テレビ
2024年もあと20日あまり。 12月10日、鹿児島市の花市場では、正月飾りの南天と千両の毎年恒例の大市が行われました。2024年は猛暑の影響で生育不良が多く、例年より高い取り引きとなりました。 午前7時半。 花のセリが行われる鹿児島市の花市場です。 「難を転じる」との意味がある「南天」や、お金がたくさんたまった様子を例えた「千両」は、縁起ものとして正月飾りや花のアレンジに用いられ、色鮮やかな赤い実が特徴です。 県内外で収穫されたものが10日朝、市場に集まっていました。 庄村奈津美記者 「毎年この時に行われている千両、そして南天の市。今年は猛暑が続いた影響で色つきや収穫量に影響が出ているということです」 「南天」には赤い実をつける「実南天」や、赤い葉をつける「紅葉南天」がありますが、2024年は色つきにムラがあるものが多くなっています。 熊本で「紅葉南天」を育てる森田利勝さん(90)と妻の誠子さん(85)夫婦です。 11月、鹿児島花市場のスタッフが森田さんの畑を訪ねると、夏の暑さと日差しの強さで枝は日焼けしていました。 日焼けした「紅葉南天」は廃棄するしかなく、40年以上この仕事に携わっているスタッフもこのようなことは初めてでした。 森田さんは例年より量は少ないものの、10日のセリには出荷できたということです。 2024年、南天と千両は全体的に生育不良が多く、出荷量は例年よりも3割から4割少ないため、1本あたり南天は50円から200円、千両は約100円高い取り引きとなりました。 鹿児島花市場 業務部・野中忍部長 「今年はとにかく暑さに悩まされて非常に生産量が減り、販売に苦労する年だった。(来年は)なるべく皆さんに花を届けられるように、花市場も頑張っているところだが、生産も増やしてもらい、花をどんどん消費者に回せるように希望している」
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