センバツ2024 京産大付、京都国際へ音のエール 聖地の勝利、奏で届け /京都
センバツに出場している京都国際は全校生徒約130人の小規模校のため、吹奏楽やチアリーディングなどの部活はない。阪神甲子園球場での試合本番は、京都産業大付属の吹奏楽部員たちが応援を担当し、アルプススタンドを盛り上げる。 【写真で見る歓喜の瞬間】歴代のセンバツ覇者たち 京産大付の吹奏楽部は、福家崇明校長が府高野連の会長を務めていることなどから、京都国際が2022年夏の甲子園に出場した際に依頼を受け、初めてスタンドで応援。その縁もあって、昨秋の近畿地区大会準決勝でも演奏した。 吹奏楽部顧問の亀田小夜教諭によると、初めて甲子園で応援した22年夏は「前日までコンクールの府予選があり、試合当日の朝に一般的な応援曲を10曲ぐらい練習して、午後から試合へ向かった」。それでも、当時は新型コロナウイルス禍で全体練習が長期間できず、亀田教諭が「みんなで一緒に演奏するのが、これほど楽しいのかと実感できた」という時期。コロナ禍で同年のセンバツ出場を辞退していた京都国際を甲子園で応援したことは、吹奏楽部員たちにとって貴重な体験となった。部長の小林早希さん(2年)は「演奏で少しでもチームを後押しできたらと思えた」と振り返る。 今回は2月初めに応援の依頼を受け、センバツまでの期間は大きなイベントも少なかったため、京都国際のリクエスト十数曲に十分な時間をかけて練習を積めた。中には、22年のNHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」のテーマなど個性的な曲も。京産大付中や卒業生を合わせて約50人と比較的小規模な編成だが、小林さんは「音を合わせやすいので、音量を上げてみんなで甲子園を楽しみたい」と話す。3回目の応援で初めてチームの勝利を経験できるか、音でも真剣勝負だ。【矢倉健次】 〔京都版〕