職場や学校で目的を見出だせない「孤立した」Z世代が増えている…ギャラップの最新調査で(海外)
ギャラップの調査によると、Z世代は特に仕事や学校に関して不安を感じている。 Z世代の73%が幸福だと回答している、上の年齢層のZ世代は、下の層のZ世代よりも幸福度が低いという。 【全画像をみる】職場や学校で目的を見出だせない「孤立した」Z世代が増えている…ギャラップの最新調査で アメリカの若者は、ここ数年間で仕事や教育から孤立している傾向がある。 Z世代は、学校、仕事、経済において、ゆっくりと、しかし確実に人生の階段を上っていく中で、多くの課題に直面している。 アメリカの世論調査・コンサルティン企業のギャラップ(Gallup)がウォルトンファミリー財団(Walton Family Foundation)と共同で実施した最新の調査では、Z世代は全体的に幸福である一方、回答者の半数近くが不安を感じていることが分かった。彼らは特に自分を他人と比較したり、自分の経済事情を考えたり、仕事や学校での目的を理解したりするときに不安を感じると回答している。 ギャラップによると、Z世代の73%は「非常に幸福」、または「ある程度幸福」と答えたが、20代のZ世代は10代の若いZ世代よりも幸福度が低いことが分かった。15歳から17歳は78%が「幸福」と回答したのに対し、21歳から23歳のZ世代は67%が「幸福」と回答している。 このギャラップの調査は、12歳から26歳までのZ世代2271人を対象に、2023年11月末に行われた。 高等教育を修了して、結婚して子どもがいるZ世代は他のZ世代世代よりも幸福度が高い。18歳から26歳のZ世代では、結婚している人の81%が幸福だと回答したのに対し、結婚したことがない人で幸福だと回答したのは68%だった。また学士号取得者の73%が幸福だと回答したのに対し、高卒者では59%だった。この結果はZ世代が2つのグループに分かれ、その間に断絶があることを示している可能性がある。 今回の調査報告書では、Z世代の半数近くは、日々の仕事が「面白さ、重要、またはやる気を起こさせる」ものだと回答しており、Z世代で目的意識を仕事や学校に結びつける傾向が強まっているとしている。 一方で「孤立した若者」の割合が上昇するにつれ、Z世代が生き甲斐を見出す場所である学校や職場は、一部の人たちにとって、よりとらえどころのないものになっている。一部の人たちとは、18歳から24歳までのアメリカ人のZ世代で、働かず、学校にも通っていない若者のことだ。「自分の人生には方向性があると常に感じている」あるいは「しばしば感じている」と彼らが回答したの10人中6人だけで、意義や目的を感じる人は、上の年齢層のZ世代よりも少なかった。 1998年以来、この年齢層における孤立した若者の割合は増加の一途をたどっているが、これは学費などの費用の高騰によって、大学への進学率が低下し、Z世代がやや厳しい就職市場に直面しているためだ。
Noah Sheidlower,Juliana Kaplan,Ayelet Sheffey