東北三省一区経済貿易推進会が長春で開催
【東方新報】中国・吉林省(Jilin)長春市(Changchun)で14日、「東北三省一区経済貿易推進会」が開催された。このイベントには、50か国以上から200人以上の政党リーダー、外国駐中国大使、中国のビジネス代表者たちが参加し、東北地域の振興と発展の機会が紹介された。 今回の推進会は、「中国共産党の物語」シリーズの東北特集の一環で、黒龍江省(Heilongjiang)、吉林省、遼寧省(Liaoning)、内モンゴル自治区(Inner Mongolia Autonomous Region)の三省一区が、それぞれの優れた産業について詳細に説明を行った。 黒龍江省の商務庁長、李継剛(Li Jigang)氏は、同省が中国で最大の耕地と肥沃な黒土を有しており、2023年の穀物総生産量が1557.64億斤(約7800万トン)で全国の11.2パーセントを占めていることを強調した。また、同省では、現代農業振興計画を推進し、科学技術を活用した農業や、環境に優しいグリーン農業の発展を進めており、デジタル化と現代化による大規模農業の推進にも力を入れている。黒龍江省は「北方開放の新たな拠点」を構築するという政治目標に向けて、サービスの質を高め、市場主体のニーズに応じた政策を提供し、投資家へのサポートを強化する方針だという。 吉林省の商務庁副庁長、張貴剛(Zhang Guigang)氏は、吉林省が北方開放の重要な窓口として、多くの国家レベルの開発区やオープンプラットフォームを有していると述べた。吉林省では、自動車や石油化学、農業などの伝統的な産業に加え、新エネルギーや冬の観光などの新たな分野も成長し、多くの国内外からの投資を引きつけている。これにより、吉林省はさらに振興と発展を加速させており、今後も貿易の利便性を高め、双方向の投資と協力を促進していく方針だ。 遼寧省の商務庁副庁長、李軍(Li Jun)氏は、遼寧省のロボットやインテリジェント機器、先進的な鉄道装備などの産業が中国全体で重要な位置を占めていると述べた。現在、遼寧省は先進装備製造業、石油化学、精密化学工業、新しい冶金材料、そして高品質の消費財工業という4つの主要産業基盤の整備を進めており、これらの分野での産業規模をそれぞれ1兆元(約20兆9475億円)以上に拡大することを目指している。現在、BMWを含む165の世界的な企業が遼寧省に拠点を構えている。 内モンゴル自治区の商務庁副庁長、郭周明(Guo Zhouming)氏は、内モンゴル自治区がエネルギー産業の多様化や低炭素化、ハイエンド化を進め、化石燃料の中心地からクリーンエネルギーの中心地への転換を目指していると説明した。現在、内モンゴル自治区は電力設備の設置容量や再生可能エネルギーの設備容量で中国全土で首位を占めており、これに伴い多くの多国籍企業が内モンゴル自治区に投資しているという。 会場では、外国からの参加者が各種の投資政策や関連する質問を中方に対して行い、各省の商務部門がそれぞれに回答した。 今後数日間、外国からの参加者は東北三省一区を訪問し、中国の地域協調発展戦略や、東北地域がどのようにして振興と発展を目指しているのかを視察する予定である。また、視察を通じて実務的な協力関係を模索し、新たなビジネスチャンスを探ることが期待されている。(c)東方新報/AFPBB News ※「東方新報」は、1995年に日本で創刊された中国語の新聞です。