少子化を生きる ふくしまの未来 第1部「双葉郡のいま」(2) 受け皿 預け先が足りない 子育て世帯転入の壁に
◇ ◇ 双葉町は町外に区域外就学する児童生徒の送迎などを支援している。綾部さんの場合も、町教委の担当者が親身に対応してくれた。 綾部さんは、そうした歓迎姿勢には感謝している。ただ、「若い夫婦や子どものいる家族を呼び込むのならば、保育園や幼稚園などを増やさないと難しいのではないか」と指摘する。 双葉町は3年後の2028(令和10)年、義務教育学校と認定こども園、学童保育を一体とした教育施設を旧双葉中の敷地に新設する計画だ。現時点ではどの程度の子どもが通うかは見通せない。それでも、町教委の相川允孝係長(39)は「子どもが少ない状況での新設には慎重な意見もあったが、教育の受け皿が地元になければ子どものいる家族に選んでもらいにくい」と効果を期待する。