都知事選直前! 史上最多の候補者による大乱立選挙、都民の本音&悩み大アンケート
そして『訪日観光客の多さに戸惑っている』ですが、こうした都民の感覚は小池都知事を含め東京都は把握していないかもしれません。 今、都庁に映し出されているプロジェクションマッピングは、訪日観光客の夜間観光を意識して始めたものです。 小池都知事は東京都にインバウンドをもっと呼び込みたがっていて、訪日観光客に都庁以外にも夜間にいろいろな所を回ってほしいと考えています。そのため、今年からプロジェクションマッピングのように夜の名物になるようなことをやってくれる商店街などに助成金を出しているのです。 一方で、夜間に外国人が街をウロウロすることに都民はまだ慣れていないのかもしれません。2019年にラグビーW杯が日本で開催されました。東京都調布市の『味の素スタジアム』でも試合がありましたが、外国人の観客が街中でビールなどを飲みまくって騒いでいました。 コンビニで料金を払う前に棚から取って飲んでいたり、夜間の住宅街に入り込んだり、地域住民はかなり困っていました。夜間にいろいろな所に訪日観光客が訪れると、戸惑う都民はさらに多くなるかもしれません。 また、『水道管などインフラの老朽化が心配』ということですが、これは能登半島地震で水道管の破損が大きなニュースになったので、その影響があるのかもしれません。災害時のライフラインを気にしている都民が多いのではないでしょうか。 また、『マンションなどの老朽化が気になる』や『地震対策が遅れている』などを問題視している人が多いことからわかるように、防災は都民の大きな関心事だと思います」 最後に、実際にアンケートから得られた都民の声を紹介しよう。 「アスファルトばかりで、夏は暑すぎる」 「タワーマンションが建ちすぎていると思う」 「人が多すぎ」 「孤独な老人が多い」 「最近、まともな人が選挙に立候補しない」 「選挙が迷惑系の人たちのおもちゃにされてつらい」 候補者たちは、こうした声にきちんと耳を傾けることができるのだろうか。 取材・文/村上隆保 写真/時事通信社