女子ゴルフ・山下美夢有、「パットけられることが多かったけど」もどかしかった最終日に終止符 通算22アンダーのツアー新で完全優勝
◇17日 女子ゴルフ 大王製紙エリエールレディスオープン最終日(松山市、エリエールGC松山) 初日から首位に立った山下美夢有(23)=加賀電子=が5バーディー、2ボギーで68とスコアを伸ばし、通算22アンダーのツアー新記録(パー71設定)で完全優勝を飾った。10月富士通レディース以来の今季2勝目、ツアー通算13勝目。 最終日の山下に本来の強さが戻ってきた。 「今日もパットがカップにけられることが多かったけど、今年は特に『最終日って本当に難しいな』と感じていた」。9月までは7度の2位、パリ五輪でも1打差3位でメダルを逃した。もどかしい最終日が山盛りのシーズンだったが、2位に4打差をつけて迎えたこの日は「追われる立場はすごく緊張しますけど、またスコアを伸ばせずに2位で終わるのは絶対にイヤやなと思ってた。自分のプレーをしっかりできるようにと考えてティーグラウンドに立ちました」という。 序盤、なかなかチャンスが決まらない流れの中、8番パー3で3メートルのバーディーパットがやっとカップに沈んだ。2位スタートの鈴木愛も闘志をにじませ差を詰めてきたが「しっかり自分のプレーに集中できた」。11番で第3打をピンそば50センチに絡めると、その後はボギーもあったが15番で10メートルのフックラインを完璧なタッチで沈めてみせた。 10月の富士通レディースに勝っても、「モヤモヤした感じで迎えていた」という最終日。ようやくこのシーズン2勝目が黒歴史!? の終止符になりそうだ。自身より若い力が台頭してきても「私もいいプレーをしている。それよりいいプレーをされたらしょうがないし、自分もさらにレベルアップするだけ」と悟った。 パー71設定でのツアー最少ストローク記録(72ホール)を1打塗り替える262(22アンダー)。次戦は今季ツアー最終戦、大会3連覇のかかるJLPGAツアー選手権リコー杯だ。「(3連覇は)結果そうなればいいですね」とほほ笑む表情には自信がよみがえった。
中日スポーツ