「片付け」は防災の第一歩! 専門家に聞いた「防災収納」に役立つグッズと使い方[FRaU]
ひとくちに「防災」といっても、教科書通りのやり方があらゆる人にフィットするとは限りません。万が一のとき、本当に安心して避難生活を過ごすためには、ライフスタイルに合わせて“自分の備え”を作ることが大切。トライ&エラーを経て防災スタイルを作った、防災収納インストラクターの松永りえさんに話を聞きました。 ●情報は、『FRaU SDGs MOOK防災』発売時点のものです(2023年8月)。
安心も収納スペースも増える! 防災の第一歩は“片付け”から
松永りえ(まつなが・りえ) 防災収納インストラクター。熊本県在住。著書に『もしもに役立つ、いつものモノ選び』(エムディエヌコーポレーション)など。 2016年、熊本地震での被災をきっかけに防災に力を入れ始めた松永りえさん。防災をテーマにメディアや講演などを通して情報を発信している。力を込めて提唱するのは「防災収納」だ。
「地震は減らせなくても、自分の周りの被害は減らせるはず。その第一歩が、片付けです。家が整頓されていれば緊急時も必要なものをすぐ取り出せます。家具の転倒や割れ物の落下などで怪我をするリスクも減りますし、障害物がない方が安全かつスムーズに逃げられる。災害後の片付けも楽ですよね。そして何より、片付けによって空いたスペースに防災グッズや備蓄品を収納できます」 もうひとつ勧めるのが「防災専用」ではなく、「災害時にも役立つ」アイテムを選ぶこと。 「アウトドア用品やインテリア雑貨にも、タフで便利なグッズはたくさんあります。日常と緊急時、兼用することでものはぐっと減らせます。使い慣れている道具は、もしもの時も安心です」
ベッド周りはすっきりと
就寝中に地震が起きても安全に避難できるよう、ベッド周りには大きな家具やモノを置かない。〈無印良品〉のLEDランタンは電池式でケーブルがないので、非常時は持って歩ける。小物入れにしている同社の「やわらかポリエチレンケース」は、水も運べる優れもの。