オールシーズンタイヤってどうなの? 高速道路や濡れた路面で確かめたグッドイヤー「ベクター4シーズンズ・ジェンスリー」の実力とは!?【前編】
雪を求めて北へ……市街地と高速道路での感触は?
日本グッドイヤーのある六本木を出発した時のは夕刻で、小雨降る曇天模様だった。ここ数日は暖冬が続いていたが、当日は冬の寒さが取り戻されていた。 走り始めて感心したのは、その乗り味がとてもよいことだった。具体的にはまず静かで、タウンスピードだとロードノイズが気にならない。モーター主体の走行となるe:HEVのシームレスライドとは、非常に相性がよいタイヤだ。 そして夏タイヤだと言われても頷けるほど、タイヤ全体の剛性感が高い。 それはガッチリと角が立ったような硬さではなく、むっちり中身が詰まったかのようなシッカリ感。サイズは純正と同じ225/55R18で、ロードインデックス/速度記号も同じく102V(負荷能力850kg/最高速度240km/h)だ。 この印象は、高速道路に入っても変わらなかった。 技術的にはトレッド下部の「カバー層」とショルダーブロックの剛性を高めることで優れたドライハンドリング性能を得ているとのことだが、筆者がよいと感じたのは直進性の高さだった。 ベクター4シーズンズ・ジェンスリーSUVもトレッド中央に大型サイプを配置しているが、「ハイブリッド」のようなムービングがなく、直進時の操舵保持感にゆらぎがない。レーンチェンジに対しても応答性が素直で、ブレーキング時も制動Gをリニアに立ち上げてくれる。ここには微細グルーブの中に組み込まれたブレードが、ブロック間をお互いに支え合う「3Dトレッドテクノロジー」が効いている。そしてこのトレッド剛性が偏摩耗を防ぐことも含めて、ハイブリッドに対して30%以上ライフ性能を向上させているという。 静粛性も同じく良好だ。小雨の影響でパターンノイズも若干抑えられている感じはあったが、高速巡航で目立ってくる振動を含んだノイズは本当によく抑え込まれていた。ちなみにハイブリッドとの比較では、パターンノイズは36%、ロードノイズは31%低減されている。 ・パターンノイズ/ロードノイズ テスト条件 テスト車:国産1.8Lセダン(FF) タイヤサイズ:195/65R15 95V XL 空気圧(kPa):F250/R240 路面:アスファルト路面 試験速度:60km/h ※日本グッドイヤーの資料より
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