不審な業者が突然の戸別訪問、警察副署長が語る5つの対策…対応は「インターホンやドア越しで」
リフォームや不用品回収業者などを装う不審な戸別訪問が長野県内各地で多発している。首都圏を中心に相次ぐ強盗事件では事件前、現場付近の住宅で不審者の訪問などが確認されている。犯行可能な家を下見していた可能性があり、長野県警は防犯対策の徹底や、不審な人物や車を目撃した場合の警察への通報を呼びかけている。(藤井健輔) 【図】必見! 侵入までの「時間稼ぎ」重要…住宅の防犯対策、主なポイント
茅野署では9月、「屋根のねじが緩んでいる」と修理を持ちかける男が訪問してきたと相談を受けた。同月にも不用品の買い取り業者を名乗る男が「いらないものはありますか」と訪問し、家族構成などを尋ねられたとの相談があったという。同署では10月末時点でこうした不審な訪問に関する相談が67件寄せられ、すでに2023年(17件)の約4倍、22年(4件)の約16倍にのぼっている。訪問者が県外ナンバーの車に乗っていた事例も報告されており、同署の松本徹次長は「管内は関東や中京圏からも訪れやすい距離にある。被害に遭わぬよう、防犯意識を高めてほしい」などと話した。
千曲署でも同様の相談が相次いでいる。千曲市の住宅に10月29日、工事業者を名乗る男が「お宅の屋根が落ちかけている」などとして、突然訪問してきたという。同署では4月から10月末までに100件を超える相談が確認されており、そのうち、10月のみで30件以上にのぼった。
同署によると、不審な戸別訪問は強盗、空き巣などの下見の可能性があるほか、従来の押し売りなどの悪質商法や特殊詐欺の恐れもあるという。同署の村田修副署長は「在宅時の施錠の徹底、防犯カメラやセンサーライト、防犯ガラス、2重ロックの設置など侵入されにくい対策が必要。訪問者に対してはインターホンやドア越しで対応し、相手の身分を確認するなどしてほしい。不審と感じたら110番してください」と注意喚起している。