「あまりもの同士がくっついたんです(笑)」大久保嘉人の妻・莉瑛が明かす結婚生活「ロマンチックなことはないけれど」
── 当時、莉瑛さんは不安な思いがあったと思いますが、家族みんなが丸刈りというのは微笑ましい光景ですね。 大久保さん:今振り返ってみると、夫は私にどう寄り添うか考えて行動してくれたのかなと思います。男の子3人、丸刈り姿が揃うとかわいいですよね。私も心から笑顔になれたので、誰かのつらいときに寄り添う気持ちを見せるというのを、子どもたちに教えてくれたんだと思っています。子どもたちも、いつか家族や大切な人ができたときに、自分は何をできるか考えるきっかけになってくれたらいいですね。息子全員がサッカーをしていますが、サッカーはチームスポーツですし、わが家はまず家族がチームだという感覚があります。夫はずっとチームで戦ってきたこともあるので、家族にも協調性を大事にしてくれていると感じます。
── お子さんたちが巣立った後の夫婦像のイメージはありますか。 大久保さん:子どもたちがスペインでサッカーをしているので、夫もまたスペイン語を勉強しようかなと言っていて。私もまた英語を勉強しようと思っているところなんですが、これには理由があって。夫は私に負けるのが嫌なので別々の言葉を勉強するらしいです(笑)。でもお互いに違う知識を深められるのはいいことかなと思っています。 先日、いとこの結婚式の集まりがあって、私の父が締めの言葉として「結婚とは、見つめ合うのではなく同じ方向を向いて歩くことだ」という話をしていたんです。それを聞いて、私たち夫婦はまさにそうだなと思いました。ロマンチックなことはちっともないんですが(笑)、最初から同じ方向を見ていて、これからもきっと同じ方向を向いて歩んでいくんだろうと思っています。
PROFILE 大久保莉瑛さん おおくぼ・りえ。1983年長崎県生まれ。短大を卒業後、航空会社勤務を経て、夫で元プロサッカー選手の大久保嘉人さんのスペイン移籍を機に結婚、退職。現在19歳、14歳、12歳、7歳の4人の息子を育てながらサッカースクール「Btrece(ベトレーセ)」の運営を行う。 取材・文/内橋明日香 写真提供/大久保莉瑛
内橋明日香