衆院解散 短期決戦号砲 前職、新人 早速訴え 茨城
衆議院が9日解散され、茨城県内でも短期決戦の選挙戦が事実上スタートした。前議員は解散後に慌ただしく地元に戻って街頭に立ち、新人は朝から選挙区内の支持者を回るなど、あいさつ回りや街頭活動を本格的にスタートさせた。 「衆議院が9日解散します。今回も(選挙で)お世話になります」。自民前議員は同日午前、議員会館の自室で自公の県議や支援者らに電話。党や省庁の会合にも出席するなど精力的に予定をこなした。 選挙戦では「政治不信を払拭しなければならない」と厳しい表情。それでも、閣僚としての実績を訴え「経済政策に取り組み、誰もが安心して暮らせる日本にしたい」と意気込んだ。 衆院解散後は党本部で公認証書を受け取り、すぐに秘書運転の車に乗り込んで地元の同県古河市へ戻った。 無所属前議員は同日朝、同県水戸市内で街頭に立ってから国会に向かった。解散直後にとんぼ返りすると、雨が上がったばかりの地元駅前で再びマイクを握った。行き交う人々を前に「政治とカネ」の問題について語り、「カネのための政治を打ち破らねばならない。国民が政治に参加して、国を動かしてほしい」と強調した。 争点については「争点を示せない党利党略の政治を刷新する。選挙制度改革と企業団体献金の廃止を大きな柱とする政治改革を訴える」と述べた。 維新新人は、衆院解散に「いよいよ選挙だと感じる。やるしかない」と気を引き締めた。すでに立候補予定の選挙区内を駆け巡っており、この日も各地で街頭演説を実施。夕方には同県潮来市の事務所近くへ戻り、退勤ラッシュで行き交う車列に向かって「維新はお金に一番厳しい政党。政治資金や行政のお金の流れに厳しい見方をする」などと声を張り上げた。 無所属新人は10月初めから選挙区内の知名度アップに注力。この日午前には供託金納付のため水戸市へ出向き、午後2時過ぎには同県境町の商業施設前に立って、通りかかったドライバーに手を振った。つじ立ちでは、自民党の裏金問題や突然の解散を批判し、「内閣人事局と特定秘密保護法は廃止すべき。権力が暴走している」と訴えた。
茨城新聞社