ゴールドマン、金の一時下落を予想-FRBが0.25ポイント利下げなら
(ブルームバーグ): 今週の連邦公開市場委員会(FOMC)会合で利下げ幅が0.25ポイントにとどまった場合、金相場は短期的に小幅下落となる可能性がある。その後は、金を裏付けとする上場投資信託(ETF)への資金流入増加を追い風に過去最高値を更新する。ゴールドマン・サックス・グループはこう予想している。
アナリストのリナ・トーマス、ダーン・ストライフェン両氏はリポートで、「金ETFは過去2年間の金相場急伸にほとんど寄与しなかったが、米利下げを受け、西側諸国の資金が金ETFに戻ってくるだろう」と指摘。来年初めまでに金相場は1オンス=2700ドルに急上昇するとの同社予測を確認した。
金は今年、主要商品として最高クラスのパフォーマンスを記録している。中央銀行による購入増加や、金融緩和への米政策転換を見越したトレーダーの動きを背景に、年初来で約25%上昇し、最高値更新が相次いでいる。
米当局が、今週予想される緩和局面開始の利下げ幅を0.5ポイントとするのか、あるいはゴールドマン・サックスの予想通り0.25ポイントとするのか、投資家の間でまだ意見が分かれている。
アナリストはリポートで「当社エコノミストの基本シナリオ通り、18日に0.25ポイントの利下げとなった場合、金相場は限定的に下げると考えられるが、米金融緩和サイクルによってETF保有高が徐々に増え、金相場も上昇すると予想している」と指摘。「米利下げに伴うETF保有高は徐々にしか増えないため、この上昇要因はまだ完全には織り込まれていない」との見方を示した。
原題:Goldman Says Gold May Dip If Fed Opts for Quarter-Point Rate Cut(抜粋)
(c)2024 Bloomberg L.P.
Sybilla Gross