酸味とほんのり甘さ 和歌山県紀南地方で極早生ミカン収穫
和歌山県紀南地方で、温州ミカンの極早生品種の収穫が始まった。台風による被害はなかったが、夏場の高温で日焼け被害が出ている。糖度や酸度は例年並みで、ほんのりした甘みと爽やかな酸味に仕上がっているという。 【鳥獣被害2億4877万円 4割近くがイノシシ、23年度の和歌山県内農作物の記事はこちら】 JA紀南管内の温州ミカンの生産農家は890戸、面積は約630ヘクタール。生産予想量は極早生と早生を合わせて約8100トンを見込んでいる。極早生は12日から荷受けし、17日から関西や関東などの市場へ出荷する。 収穫は「日南(ひな)の姫」や「YN26」から始まり、9月下旬から「日南(にちなん)1号」、10月に入って「ゆら早生」や「上野早生」といった品種に移る。10月下旬ごろからは早生を収穫する。 田辺市稲成町の農家、前川和也さん(61)は約60アールの畑で温州ミカンを栽培しており、うち半分が極早生の畑。11日から日南の姫の収穫を始めた。 前川さんは「地域では栽培に熱心な人が多く、他産地に負けない良い実に仕上がっていると思うので、一つでも多く皆さんに食べていただけたらうれしい」と話した。
紀伊民報