鹿児島知事選挙が告示、3候補の論戦スタート…子育て支援・医療福祉・経済振興など訴え
鹿児島県知事選が20日告示され、いずれも無所属で、新人の元自民党県議の米丸麻希子氏(49)、新人の市民団体共同代表の樋之口里花氏(52)、現職の塩田康一氏(58)の3人が立候補を届け出た。各候補は鹿児島市内で第一声を上げ、遊説に出発した。投開票は7月7日。 【写真】鹿児島県庁
子ども医療費の窓口負担ゼロ
◆米丸麻希子(49)無所属・新
午前9時から鹿児島市のドルフィンポート跡地で、高校の同級生や地元・姶良市の支援者らが見守る中、第一声を上げた。同跡地で建設が計画されている県の新総合体育館について、事業費が313億円に上るとし、「体育館は必要だが、赤字も予想されている」と計画見直しを訴えた。
また、県内では女子の大学への進学率が全国で最も低いことや、貧困率が高いとされることに触れ、「鹿児島が変われば日本も変わる」と主張。子育て支援策として、子ども医療費の窓口負担ゼロの実現を掲げた。「すべての退路を断ってこの場に立っている。絶対に勝ち抜いて、鹿児島を引っ張っていきたい」と声を張り上げた。
告示直前で現職への推薦を取り下げた県医師連盟の委員長も応援に駆けつけ、支持を呼びかけた。
その後、姶良市でも出陣式を行った。
川内原発の運転延長に反対
◆樋之口里花(52)無所属・新
午前9時から、JR鹿児島中央駅近くで出発式を開いた。共産党県委員会の関係者や自身が共同代表を務める市民団体の支援者らが集まった。
第一声では、九州電力川内原子力発電所の運転延長や馬毛島での自衛隊基地建設への反対を主張。一定数の署名が集まれば県議会の議決を経ずに、県民投票を実施できる条例の必要性に言及し、「県民の命、暮らしが一番大事で、県民の声を聞く政治をつくりたい」と訴えた。
また、高校までの医療費窓口負担ゼロや、経済的理由で生理用品を購入できない問題の解決などを掲げた。医療・障害者福祉の支援も挙げ、「子どもから高齢者までが『大事にされている』と感じられる県を、県民と一緒につくっていく」と述べた。