ドラマ好き作家がつづったエッセイ「柚木麻子のドラマななめ読み!」発売
「ランチのアッコちゃん」「BUTTER」で知られる作家・柚木麻子による書籍「柚木麻子のドラマななめ読み!」が10月26日に発売される。これは雑誌・ananで2014年から続く連載をまとめたものだ。 【画像】「柚木麻子のドラマななめ読み!」書影(他1件) 「柚木麻子のドラマななめ読み!」は、ドラマ好きで知られる柚木が、主に連載時に放送されている国内ドラマについてつづるエッセイ。フェミニズムやシスターフッド、エイジングといった柚木の小説にも共通する主題だけでなく、自己啓発ドラマや名バイプレイヤー・金田明夫の歴史など、多種多様なテーマから国内ドラマの軌跡や女性像の変遷、日本社会の変化と変わらなさなどを評している。 書籍化に伴い、自身の文章や取り上げた作品および出演俳優について、2024年現在の視点から振り返る新規テキストも収録。anan連載以外のエッセイも収められている。取り上げる作品は「逃げるは恥だが役に立つ」「エルピス―希望、あるいは災い―」「虎に翼」といった近年の話題作や、「東京ラブストーリー」「ロングバケーション」「すいか」といった過去の作品まで多数。なお柚木の小説をのん主演、堤幸彦監督で映画化した「私にふさわしいホテル」は12月27日に全国で公開される。 ■ 「柚木麻子のドラマななめ読み!」目次 まえがき □ 第1章 “ヒール女”や“エロいのに味方な女”と一緒に 二〇一四~二〇一五年 ・第1話 フジ「月9」を支える、忘れがたい“ヒール女”の系譜 ・第2話 日本のドラマを支える名優たち ・第3話 同性からの支持高し! “エロいのに味方な女” ・第4話 忘れられない余韻を残す、日テレ「土9」の魅力 ・第5話 女の敵はどこにいる? フェミニズムドラマ進化論 ・第6話 金と権力はお好き? 愛と野望の復讐ドラマ ・第7話 憧れの都会、安らぐ地元。輝いて見えるのはどっち? ・第8話 荒波も越えてみせます、ドラマ史上最高の夫婦たち □ 第2章 アイドルも、男も、女も、シニアも 二〇一六~二〇一七年 ・第9話 光も影も、全部知りたい。アイドルの輝きよ永遠に ・第10話 今時の事情を抱えて、男三人、人生模索中 ・第11話 松嶋菜々子出演作に見る、女の役割について ・第12話 ときめきと安定した生活。両立は、叶いますか? ・第13話 曖昧さの向こうにあるもの。坂元裕二脚本の魅力とは ・第14話 地続きだから気になる、“シニア世代のリアル” ・第15話 型破りな愛情表現が、片想いを両想いに変える ・第16話 女を救うのは、女! 助け合う関係を描く新ドラマ □ 第3章 平成から令和へ 二〇一八~二〇一九年 ・第17話 才能がある理由は、「作品」が証明する……はず!? ・第18話 愛されずとも魅了する、長澤まさみのヒロイン力 ・第19話 心地よすぎる俳優、金田明夫クロニクル ・第20話 二人は獣になれるのか? 恋愛ドラマの必須アイテム考 ・第21話 納得のいく生き方を求めて。ニッポン自己啓発ドラマの歴史 ・第22話 新たなフェーズへ移行中。ドラマにおけるLGBTQ ・第23話 「愛ゆえに」ではもう、済まされないのです ・第24話 緻密に計算された、「前日譚」を見る楽しみ □ 第4章 シスターフッドとサードプレイス 二〇二〇~二〇二一年 ・特別編 「anan」とドラマの五〇年から考える“定職を持たない女”の系譜 ・第25話 ドラマの片隅に咲く、シスターフッドの花 ・第26話 癒し、交流、美味しい料理。女たちにもサードプレイスを ・第27話 今を楽しみ、同意を交わす。“昔の男”たちとの理想郷 ・第28話 “ヒロインが冴えない”設定に見る、ラブコメルールの進化と今後 ・第29話 日本ドラマは、なぜこれほど“変わり者の天才”が好きなのか? □ 第5章 その先へ! 二〇二二~二〇二四年 ・第30話 恋バナや悲劇から解放されたサステナブルな母娘ドラマ誕生! ・第31話 SNS時代でも存在感を放つ、“手作りスクラップブック”の行方 ・第32話 テレ朝ドラマならではの独自の工夫と進化に注目 ・第33話 “清濁併せ呑む”の、その先へ! 報道ドラマが切り開く新たな道 ・第34話 料理好きで家事上手な女たちが、“モテ”視点から解放された! ・第35話 “貧困”というシビアな問題を丁寧に描く、良質なファンタジー ・第36話 夏のキラキラ恋愛ドラマに出現したニュータイプのヒロインに夢中! ・第37話 輝く、アラフォー女性俳優! 小池栄子と木南晴夏の存在感 ・第38話 あの文学賞出身者たちが描き出す、女性を取り巻く世界 ・第39話 社会問題に正面から切り込む姿勢は、日本ドラマの分岐点となるか □ 番外編 ファンとして、脚本家志望者として、原作者として ・大学時代に出会ったずっと大好きなドラマ ・「彼」自身の言葉で、語るべきではないか ・原作者が尊重され、守られるように あとがき □ 本書で扱う主な作品 「失恋ショコラティエ」 「東京ラブストーリー」 「アラサーちゃん無修正」 「地獄先生ぬ~べ~」 「問題のあるレストラン」 「すいか」 「ハウス・オブ・カード 野望の階段」 「恋仲」 「ロングバケーション」 「アガサ・クリスティー トミーとタペンス―2人で探偵を」 「武道館」 「ゆとりですがなにか」 「営業部長 吉良奈津子」 「逃げるは恥だが役に立つ」 「カルテット」 「やすらぎの郷」 「監獄のお姫さま」 「眠れぬ真珠 ~まだ恋してもいいですか?」 「獣になれない私たち」 「人生が楽しくなる幸せの法則」 「きのう何食べた?」 「凪のお暇」 「少年寅次郎」 「愛の不時着」 「その女、ジルバ」 「大豆田とわ子と三人の元夫」 「彼女はキレイだった」 「日本沈没─希望のひと─」 「真夜中にハロー!」 「メンタル強め美女白川さん」 「六本木クラス」 「エルピス―希望、あるいは災い―」 「作りたい女と食べたい女」 「今夜すきやきだよ」 「日曜の夜ぐらいは...」 「真夏のシンデレラ」 「コタツがない家」 「セクシー田中さん」 「婚活1000本ノック」 「推しを召し上がれ~広報ガールのまろやかな日々~」 「虎に翼」など