「出会い系にハマるこりない夫」1-1

家ではほとんどスマホを触らない夫が、急にスマホを手放さなくなった。その理由は、出会い系サイトに夢中になっていたからだった…。SNSで育児漫画などを発信するいもやまようみん(@mamayoubi)さんが、読者の体験談を漫画にした「出会い系にハマるこりない夫」を紹介する。いもやまようみんさんにも漫画を描いたきっかけや、作品を描くときのこだわりについて聞いてみた。 【漫画】本編を読む ■出会い系サイトにハマった夫。常にスマホを持ち歩き、今までなかった休日出勤も 主人公の井上めぐみは、夫と娘２人の4人家族。夫はいつも仕事から帰宅するとスマホを充電器に繋ぎ、ほとんど触っていなかった。しかし突然、トイレに行くときも、お風呂に入るときも、寝るときも、常にスマホを手放さなくなり、さらには月に何度も休日出勤するように。 ある日、めぐみは夫のスマホを見てしまう。そこには出会い系サイトの検索履歴と、女性とのやり取りが残っていた。問い詰めると、夫は涙ながらに謝罪。しかし一時は反省した素振りを見せても、しばらくするとまた始めてしまう。信用できなくなっためぐみは、自身も出会い系サイトに登録し、夫を見張ることに...。 ■寄せられた驚きの体験談を漫画に。体験者とメッセージのやり取りをしながら作っていく 2人の娘の母でもある、いもやまようみんさん。長女が1歳半のとき、書店で伊藤理佐さんの「おかあさんの扉」を見つけたことがきっかけで、自身も育児の話を中心に漫画を描き始めたという。現在は読者の体験談を元にした漫画も描いており、「出会い系にハマるこりない夫」も寄せられた体験談のひとつだ。 「インスタでフォロワーさんからの体験談を募集していてメッセージをいただき、漫画にしました。お話を聞いたときは『こんなこともあるの⁉』とびっくりしました」 サイトを退会させても、妻が妊娠中であっても関係なく、出会い系サイトをやめられない夫。漫画では、何度追求しても変わらない夫に対する妻の怒りと信頼が失墜していく様が描かれる。フォロワーからの体験談を漫画にするときは、どんなこだわりや工夫をがあるのだろうか。 「体験談を送ってくださる方とメッセージのやり取りをしながら、一緒に作っている感じです。私だけで完成させるのではなく、体験者さんの『ここは描いてほしい！』という気持ちを聞きながら作っています」 ■女癖は一生治らない…？信用できない夫に妻が下した結論とは 漫画の読者からは、「出会い系にハマったら抜け出せない」「こんな旦那、見切りつけてほしい」など夫への厳しい声が寄せられる。めぐみは別れることも考えたが、最終的には子どものことも考え、今は離婚しないという結論に至った。夫を許すつもりはないが、仕事は真面目で人望も厚く、女癖以外は子どもたちにとってよい父親だったからだ。 いもやまようみんさんも漫画の結末について、「小さい子どももいるし、でも旦那さんは変わらないだろうし…とても難しいですね」と話す。母親として、妻として、もしめぐみの立場だったらどうするのが最善なのだろうか？と考えさせられる。 最後に、いもやまようみんさんから読者へメッセージを貰った。 「インスタやブログで姉妹の育児についてや体験談の漫画を描いています。皆様の体験談は、常時募集しております！また、LINEマンガでも漫画を連載中しているので、読んでいただけるとうれしいです」 最初は軽い気持ちだったとしても、家族や大切な人を傷つける行為には絶対手を出してはいけない。そう心に留めておきたい。 取材・文=松原明子