「元カノとの不倫。罪悪感はあるけれど」レスに悩み続け、欲望と家族への後ろめたさのハザマで決断したこと
再会した元カノとの関係
レスで悩んでいたある日、久しぶりに参加した同窓会で佐々木さんは高校時代の元カノAさんと再会したそうです。彼女は昔と変わらない明るさで、すぐに二人は楽しい思い出が蘇り、佐々木さんの心に新たな感情が芽生えたといいます。 「Aさんと一緒にいると、昔の情熱が戻ってくるような気がしたんです。ちょうどレスに悩んでいたこともあり、理性では止められませんでした」 その後、二人は連絡を取り合い、不倫関係になったそうです。Aさんとの再会がもたらした燃えるような感情は、佐々木さんにとって新鮮で刺激的でした。一緒に過ごす時間が増えるにつれて、自分の中に眠っていた情熱や喜びを再発見するようになったといいます。 「再会してすぐに昔のように打ち解けて、自然とお互いの近況を報告しました。Aさんは独身なこともあり、脈アリだと感じた部分も正直あります。あと、やっぱり見た目も性格も好きだなと改めて思いました。その後は流れのまま不倫関係になっていきました」
不倫関係の先に見えたものとは
Aさんとの不倫が続く中で次第に二人の関係は深まり、佐々木さんはAさんと一緒に過ごす時間が増えていったといいます。 「欲望のまま肉体関係を持ってしまいました。お互いが求め合うように情熱的で興奮する一方、日を追うごとに後ろめたい気持ちが大きくなっていきました。このままでいいのか?という問いが、心に常につきまとったんです」 そんなある日、佐々木さんは夜遅く自宅に帰ると、奥さまと娘さんが寝ている姿をじっと見つめながら、このままの現状ではいけないと感じたといいます。 「Aさんとの関係が深まるにつれ、僕自身の中で二つの感情が対立していることに気づきました。彼女との時間が新たな希望と喜びをくれる一方、家庭を裏切っているという罪悪感が心を重くしていました。自業自得なことはわかっているのですが、本当に大切なものを失うかもしれないと考えるようになったんです」 こうして佐々木さんが思い悩む日々の中で、Aさんから意外な言葉があったといいます。 「Aさんは僕のことが好きであるとはっきり伝えてくれました。その一方、Aさんは不倫関係を続けることで、本当に僕が幸せになれるのか心配してくれました。まずは奥さんとしっかり話をして、それでも奥さんと別れるなら私はちゃんと付き合いたい。だから、僕には態度をはっきりして欲しいと言ってくれました」 それを聞いて、佐々木さんはこう答えたと言います。 「ごめん、そしてありがとう。こうAさんに言いました。やっぱり家族が大事で、君を一番に考えることが出来ないと伝えたんです。それでもAさんは明るい表情で受け止めてくれて、最後の別れまで心遣いのできる方で本当に感謝しています。あと、このとき僕は本当に最低だと思いましたが、それでも前を向いて家族と向き合って行く気持ちにさせてくれた出来事でもあったのです」 レスから仲がよかった夫婦関係もギクシャクしはじめ、不倫に走った佐々木さん。不倫相手が自分か家族かどちらかをとる選択を迫ったことで、どちらが大切なのかに気づくことができたそうです。 ▶続きの【後編】では、不倫関係を解消した佐々木さんは、夫婦関係とレス問題も改善することができるのでしょうか? 不倫を振り返って気づいたこととは?についてお送りします
家庭関係研究所 山下あつおみ