「H3」打ち上げ成功、"宇宙開発新時代"へ飛躍期待19銘柄
2月17日、JAXAは新型の基幹ロケット「H3」の打ち上げに初めて成功した。今年は日本の宇宙開発にとって飛躍の年となりそうだ(写真:ブルームバーグ)
とうとう日本人が月に行く。 4月10日の日米首脳会談では、アメリカの有人月面探査「アルテミス計画」において将来日本人宇宙飛行士がアメリカ人以外で初めて月面に着陸する目標を発表した。日本の宇宙開発は新時代に入る。 アメリカ・テスラ( TSLA )CEOのイーロン・マスク氏は2002年にロケット製造開発のスペースX社を起業、幾多の失敗を経ながら同社を世界のロケット市場のトップランナーに育て上げたことはあまりにも有名だ。民間企業として多くの「世界初」の偉業を成し遂げてきた。 日本の宇宙開発にとって2024年は躍進の年になりそうだ。長らく“宇宙開発後進国”と揶揄されてきたが、技術力では米中のトップ級にキャッチアップする位置にきた。 宇宙航空研究開発機構(JAXA)の無人探査機「SLIM」は2024年1月20日、世界で5カ国目となる月面着陸に成功した。また着陸目標地点との誤差が100メートル以内とする「ピンポイント着陸」を世界で初めて成功させたことも明らかになった。 また着陸時に想定とは異なる姿勢となったため一時太陽電池が発電できない状態に陥ったが、その後発電が回復、地上との通信が復旧し月面からの新たな画像の取得に成功した。 続いて2月17日、JAXAは新型の基幹ロケット「H3」の打ち上げに初めて成功した。2023年3月7日に同初号機を打ち上げたものの2段エンジンが着火せず失敗していただけに約1年ぶりに雪辱を果たした。
本文:2,985文字
購入後に全文お読みいただけます。
すでに購入済みの方はログインしてください。
野津 滋