こだわりの浴衣には、いつもと違う帯結びでこなれた着姿を目指したいもの。着付け師・奥泉智恵さんに、いまおすすめの帯結びを教えていただきます。

角出し［半幅帯編］

撮影＝江原英二（Astro80）

半幅帯のたれでお太鼓を作り、左右からリボン状の羽根を出す結び方。羽根の長さはアシンメトリーにし、長めのたれ先で腰からヒップをカバーして大人仕様に。浴衣を着物風に着たり、大人っぽく着たいときにおすすめの帯結びです。 浴衣と帯／古今［荒川］

【結び方】1. 半幅帯を胴に巻き、手先を上にして結ぶ

撮影＝田村 聡

手先（①）30cmを残して胴に巻き、手先を上にしてひと結びします。

2. たれの根元を広げ、蝶結びの片側部分を作る

撮影＝田村 聡

写真のように、帯の中央をつまんでタックをとり、立体的なリボンの形にします。

3. 手先とリボンを左右に引いて結ぶ

撮影＝田村 聡

手先（①）をリボンにかぶせてくるみ、写真のように手先とリボンを左右に引いてひと結びします。

4. たれ先を上に引き出す

撮影＝田村 聡

たれ（②）を1の結び目の内側に入れ込み、たれ先を上に引き出します（黒の矢印部分）。

5. 2枚のたれを同じ長さにする

撮影＝田村 聡

続けてたれ先を引き出しながら下へ垂らし、輪（点線部分）のあるほうのたれと同じ長さにします。

6. 飾り紐でたれを押さえる

撮影＝田村 聡

おはしょり下の高さに飾り紐を当て、2枚のたれを押さえます。

7. たれを持ち上げ、後ろで仮結びをする

撮影＝田村 聡

続けて飾り紐でたれを巻き込むようにくるんと持ち上げ、背中で仮結びします。

8. お太鼓部分の形や角度を整える

撮影＝田村 聡

手先をリボン状に形づけて長さを調整し、形や角度を整えます。最後に帯を後ろに回し、飾り紐を結び直します。 サンドベージュ地の浴衣に黄色の博多帯をコーディネート。可憐ななかにも大人っぽい印象に仕上がりました。 奥泉智恵さん●着付け師・飯田裕子氏に師事。独立後は着付け師、スタイリストとして、雑誌、広告などで活躍。小誌でも表紙や特集などで着付けを担当。 解説＝奥泉智恵　撮影＝江原英二（ASTRO80）［モデル仕上がり］　田村 聡［工程］　ヘア＆メイク＝高橋亜季（アンベリール）　着付け＝奥泉智恵　モデル＝琉花　吉田あや［工程］　編集＝秋月和美　『美しいキモノ』2024年夏号より