日本代表MF直撃(2)「逆にチャンスだと思います」三笘薫が語る自分の強みと「惜しいだけでは意味がない」左足ミドル、「これから楽しみ」な433日ぶり帰還の相棒
■「彼が入ることでチームも流動してくる」
コーナーキックのこぼれ球を左足でシュート。サイドネットにあたって得点にならなかったが、三笘はシュートを決めきる力が必要と力を込める。 「惜しいだけではまったく意味ないので、決めきるところが大事。コンディションは上がってきているので、これから良いプレーや、結果に結びつけるプレーをしないといけない。サポーターも相当我慢してくれているので、彼らの期待に応えないといけない」 三笘の言うように、ドローの結果にサポーターは落胆していたが、後半43分には感動的なシーンがあった。昨年10月のマンチェスター・C戦で膝靭帯に大ケガを負ったMFソリー・マーチが途中出場。アップ時から同選手のチャントを高らかに歌っていた地元サポーターは、下部組織出身のマーチをスタンディングオベーションで迎えた。 マーチは2度手術を受け、今回の復帰戦まで433日の長い時間を要した。そばで見ていた三笘も思うところが大きかったという。ロベルト・デゼルビ前監督時代には「左の三笘、右のマーチ」の両ウインガーがチームの大きな武器だっただけに、三笘も感慨深そうに話した。 「なかなか長い期間でしたけど、我慢強くやっていました。 彼は、僕の1年目と2年目で逆サイドでコンビを組んでいた。本当にやりやすいですし、彼が入ることでチームもうまく流動してくると思う。これから楽しみですし、いい形をいろいろ作っていきたいと思います」 試合後にマーチが「復帰まで長かった。試合にフル出場できる体力を取り戻すには、もう少し時間がかかる。出場時間を増やしていけば、もっと良くなる」と話したように、14か月のブランクは簡単に埋められるものではない。だがサポーターは、30歳になったマーチに小さくない期待を寄せている。 三笘が「これから楽しみ」と話すように、マーチの完全復活に期待したい。
田嶋コウスケ
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