【正しいアラームのかけ方】気持ちよく目覚める方法を睡眠のプロに聞いてみた!
では、脳の中から起こすには、具体的にどうすればいいですか? 梶本修身先生 私がいつもやっているのは、目覚ましのかわりにテレビの番組予約をセットすること。毎朝、テレビから流れてくる声で起きていて、大体NHKが多いですね。NHKだと、朝は一つの番組が15分から30分ぐらいで小刻みに変わるので、予約がしやすい。加えて報道系が多く、ニュースのテーマもコロコロ変わります。そこで、関心のあるテーマについて流れ始めると、脳から能動的に起きることができるというわけです。たとえば、天気予報が流れていて、『今日は雨か~いやだな~』と考えているうちに、勝手に目が覚めていく。私の場合、大谷翔平選手に関心があるので、『今日の大谷選手は~』とメジャーリーグの結果が流れてくると、自然と目を開けてしまいます(笑)。あとは、好きな人の声で起きるというのもいいですし、ラジオを利用するのも手。睡眠アプリを使っている人もいるでしょうが、やはり心地よく健康的に起きるという観点では、音や音楽ではなく、人の声で起きることを推奨したいですね。
気持ちよく目覚めたいなら、デジタル時計にご注意!
梶本修身先生 眠るときは、真っ暗な環境がマストです。耳と同様、就寝中はまぶたを閉じていても、目はずっとオンの状態をキープしています。豆電球など小さな明かりでも睡眠の妨げになり、最近の研究ではデジタル時計の光でも睡眠の質が低下してしまうことが明らかになっています。さらに、寝ている間にそういった光をまぶたに浴び続けていると、肥満や近視に影響を与える可能性も。なので、寝るときはわずかな光でも意識して、遮光カーテンは絶対につけるようにしましょう。睡眠の質が悪いと、せっかく眠っても疲労は回復しにくく、余計に起きられなくなってしまいます。ずっと真っ暗な空間だと、きちんと起きられるか不安になるかもしれませんが、そういった観点でもテレビの番組予約を使って起きるのは◎。起床時間になったらテレビ画面もパッと明るくなるので、目覚めの一助になっていると思いますね。 写真協力/ShutterStock 取材・文/橋場鈴里¥ Edited by 西村 美名子