「夫には絶対負けたくない」

　水野さんには、6歳年上の夫、勇気さん(33)がいる。勇気さんは27歳の時に起業。今では、バスケットボールbjリーグの秋田ノーザンハピネッツ運営会社社長をしている。水野さんが25歳で起業した理由は「夫には絶対に負けたくなかったから」だそうだ。起業前には100回以上事業計画書を書き直し、そのたびに夫にダメなところを指摘されていた。今でも経営の話になると、お互い経営者ということもあり、朝まで話が続くこともあるという。 　最近ではメールを返信している夢まで見るというほど仕事に打ち込んでいる水野さんに、今後の夢について聞いてみた。

「あきた舞妓劇場」が開設される予定の、秋田市にある旧料亭

　「5月オープンの舞妓劇場を成功させ、県外にも作ることができたらと思っています。県外で秋田のファンになった人たちが、実際に秋田に来てくれるようになればと思っています」 　キラキラとした目でまっすぐ自身の夢を語る水野さん。インタビューの冒頭では「コンプレックスがある」と語っていたが、どうやら負けず嫌いで、がむしゃらに夢に突き進むパワフルな女性に間違いなさそうだ。 ◆水野千夏（みずの・ちなつ） 1988年生まれ、27歳。秋田県出身。株式会社せん代表取締役社長。神奈川大学卒業後、東京都内の化粧品会社、秋田県内の広告会社を経て現職。かつて栄えた「あきた舞妓」を復活させ、産業化することを目標に奮闘中。趣味はロックを聴くこと。夫は、バスケットボールbjリーグの秋田ノーザンハピネッツ運営会社社長で、日々愛のある厳しいアドバイスを受けている。 （文・山田恵介／THE EAST TIMES）