おでんが“たんぱく質ブーム”で注目!子供も大人にもおすすめの具材はどれ?気になる栄養素を紀文に聞いた
塩分量は大丈夫?
ここで気になるのが塩分だ。 おでん汁や練りものはしっかりと味が付いているため塩分量が高い印象がある。しかし紀文食品が管理栄養士の杉本恵子さんに聞いたところ、「練りものの塩分は意外に少ない」という。 魚肉で作る、かまぼこ・さつま揚・はんぺん・ちくわの1食あたりの平均塩分量は約0.6g。練りものの塩分量というのは高い印象があるが実は1gを切っているという。 しかし、もし塩分を取り過ぎたと思ったら、余分な塩分を体の外に排出する効果が期待できる「カリウム」の多い食品を一緒に食べると良い。 【カリウムの多い食品】 ・いんげん豆などの豆類や納豆などの豆製品 ・昆布、ひじきなどの海藻類 ・やまいも、さつまいも、じゃがいもなどのイモ類 ・ほうれん草などの野菜類 ・バナナ
ますます増えるご当地おでん
おでんはここ数年で定番の具に加えて、ロールキャベツやトマトを加えた現代風のアレンジや2021年の東京オリンピック選手村で提供された、トウモロコシやなす、オクラなどの夏野菜を使った「冷やしおでん」など、斬新な発想で進化を遂げている。 また、村田さんによると、全国各地の特色豊かな“変わり種”も次々と登場し、紀文食品の調べでは現時点で138品が確認されているという。 例えば、博多のおでんに欠かせない「餃子巻」や埼玉県の「しゅうまい巻」。 また、名古屋市の名産「赤棒」や北海道で人気の長方形の平らなさつま揚「マフラー」、静岡市周辺の名産品「黒はんぺん」は見た目も独特だ。 ちなみに、おでんの原型は豆腐田楽を煮込んだもの。呼び名の由来も「田楽」に丁寧に「お」を付けて「お田楽」となり、その後「楽」を省略して「おでん」になったという。 そのためおでん通は「がん・ちく・とう・だい」といって、「がんもどき・ちくわ・豆腐・大根」を食し、お店の腕前を推し量ったそうだ。 栄養価が高く、さまざまなスタイルにアレンジが可能なおでん。昨今の“たんぱく質ブーム”を追い風に益々おでんの奥深い世界から目が離せない。
プライムオンライン特集班