「短期間で高収入」闇バイトの巧妙な罠と甘い蜜…その先の実態とは?
近年、若者を中心に「闇バイト」と呼ばれる違法な仕事に手を染める人が増加し、社会問題化しています。「短時間で高収入」などの甘い誘惑に惹かれ、気づかないうちに犯罪に加担してしまうケースが後を絶ちません。 本記事では、闇バイトの実態や危険性、背景にある社会問題についてまとめました。 ▼町内会費の支払いを拒否したら「今後ゴミを捨てるな」と言われた! 本当に従う必要はあるの?
「闇バイト」とは?
闇バイトとは、法律に違反する行為や倫理的に問題のある仕事のことで、以下のような特徴があります。 ・短時間で高額な報酬 ・簡単かつ曖昧な仕事内容で募集 ・SNSなどで募集 これらの特徴は、お金が欲しいと思っている若年層にとっては、とくに魅力的に感じられるでしょう。しかし、実は危険な罠であるケースが少なくありません。 闇バイトに応募すると、自分や家族の個人情報の提出を要求されます。辞めようとすると提供した個人情報を使って脅されるため、抜け出せずに命令に従わざるを得なくなる仕組みです。
闇バイトの例と実態
「闇バイト」と呼ばれる仕事の内容は、詐欺行為への加担や、違法薬物の運搬や販売、強盗などの犯罪行為が多いようです。 ■詐欺行為への加担 振り込め詐欺や架空請求詐欺などの特殊詐欺にかかわる電話・メールの送信、被害者からのキャッシュカードや現金の受け取り、現金の引き出しなどがこれにあたります。詐欺行為は直接他人に金銭的な被害を与える犯罪であり、罪が重くなります。 ■違法薬物の運搬・売買 覚せい剤や大麻などの違法薬物運搬や、SNSを通じての販売も、闇バイトによくある仕事です。薬物関連の罪は厳しく罰せられるため、懲役刑になる可能性も高いでしょう。 ■パチンコやスロットの「打ち子」 打ち子とは、パチンコ店やスロット店でのサクラなど、特定の目的のために1日中プレイし続ける役割を指します。 窃盗罪や詐欺罪に問われる可能性があります。 ■スマートフォンの契約代行 実際に自分が使用するつもりがないにもかかわらず、販売店で契約し、スマートフォンをだまし取る行為です。詐欺罪に問われる可能性があるでしょう。 ■強盗 近年、防犯カメラの性能が高くなったため、主犯格は姿を隠し、闇バイトで集められた実行犯だけが比較的すぐに逮捕されるケースが多くなっているようです。強盗だけでなく、誰かにけがを負わせてしまったり死亡させてしまったりした場合は、強盗致死傷罪などさらに重い罪に問われます。