【“使用”も禁止】改正大麻取締法で必要な支援とは
■大麻から抜けだすためには
大麻に依存していた加藤さんですが、人とのつながりや居場所ができたことで大麻をやめることができたといいます。その経験を踏まえ、「使用罪」をつくるのであれば、なおさら周りの支援が不可欠だと話します。 加藤さん 「大麻を使うということは、やっぱり大麻に何かしら求めているものがあると思う。それは何なのか。大麻を使わずにそれを手に入れることはできないのかと。一緒にそれを手に入れる、見つけることはできないだろうかということを一緒に考えたりできたら良いと思う」
■「大麻グミ」で体調不良も
一方、最近相次いでいるのが「大麻に似た成分」を含む製品による健康被害です。 直近では、大麻に似た合成化合物HHCHを含む、いわゆる「大麻グミ」を食べた人が相次いで体調不調を訴えるなどのケースが相次ぎました。これを受け、厚生労働省はHHCHを「指定薬物」とし、12月2日から所持、使用、流通を禁止しています。 しかし、類似成分については規制の対象外となっているため、わずかに構造を変えた化合物が次々と出回り、規制が追いついていないのが現状です。厚労省は年明けにも、類似の化合物を包括的に規制することを検討していますが、こうした依存性の高い成分を含む製品が出回らないよう、根本的な対策が急がれます。
■若者を薬物から守るには
大麻や類似の製品から若者を守るために必要なこととは。加藤さんはこう話します。 加藤さん 「お酒も大麻も使わず、人生を豊かにすることは可能だし、楽しくすることも可能だよということは、言いたい。ありのままでいいんだと。生きる価値がないだとか、自分に生きている意味がないだとか、考える必要がないと言いたいです」 厚労省は、大麻を「使用罪」の対象にするにあたって、教育現場などでわかりやすく正確な情報を発信し、薬物からの回復支援も充実させ、取り組みをより強化するとしています。