後半アディショナルタイムにヘディングで同点弾を決めたセルビア代表FWヨビッチ（8）（ロイター）

＜欧州選手権（ユーロ2024）：スロベニア1－1セルビア＞◇20日◇1次リーグC組◇第2戦◇ミュンヘン 【写真】終了間際で同点に追いつかれたスロベニアの選手らは倒れこむ 　ストイコビッチ監督率いるセルビア（FIFAランキング33位）が、敗北への崖っぷちから勝ち点1を手にし、決勝トーナメント（16強）進出に望みをつないだ。 　初戦でイングランドに0－1と敗れており、必勝を期して望んだ第2戦のスロベニア（同57位）戦。一進一退の攻防が続き、スコアレスで迎えた後半24分、スロベニアに先制点を許した。MFエルシュニクのパスからDFカルニッチニックにゴールを決められ、1点のビハインドとなった 　終盤は激しく両チームの選手が体をぶつけ合い、7分間でイエローカード4枚が飛び交った。エキサイトしたスタンドからもビールカップが次々とピッチに投げ込まれ、ゴミが散らかった中で試合は続行。スロベニアの魂のこもった守りを崩せず、ストイコビッチ監督も観念したかのようにベンチからずり落ちたように腰をかけ、呆然としていた。 　アディショナルタイムの掲示は5分。パワープレーを繰り返し、つかんだCK。時間はちょうど95分に到達したタイミング。そのラストプレーとなった右CKからMFイリッチが左足でゴール前へボールを入れる。両選手が激しく入り乱れた状況の中、途中出場のACミランFWヨビッチが相手選手2人に挟まれながらも頭で合わせ、見事にゴール左隅へと転がった。 　劇的な一撃に興奮のるつぼとした会場には、さらに物が投げ込まれカオスとなった。そのまま1分後、試合終了のホイッスルが鳴った。