所沢中央が14発大勝で3年ぶりの1次予選突破
栗原は16分、右サイドで獲得したFKをファーポストに直接蹴り込み、仕上げとなる5点目をゲット。「5点の中でもこの点が一番のお気に入りです」と淡々とした口調で振り返り、「最近はなかなか得点を決められなかったので、今日こそ絶対に取ってやろうという気持ちで臨みました」と意を決しての試合だったようだ。続けて「前半に4点取っていたから、後半も4点取りたかった」と笑いながら、少し欲を出した心境も明かした。 所沢商・日高は後半21分、MF中村青雅(3年)の蹴った右CKの混戦から、MF田村大剛(2年)が狙ったものの左にそれた。1点が遠く無得点で敗れたが、今回9つの合同チームが編成された中、代表決定戦に進んだのは所沢商・日高だけ。史上初の合同チームによる1次予選突破こそならなかったが、少ない部員での健闘は立派だった。 八木原秀哲前監督とともに着任して13年目、指揮を執って2年目となる所沢中央の中曽根健監督は「サイドを有効に使えば点は取れると思っていました。目立った選手は不在だが、誰を起用してもチーム力は変わりません。そこが強み」と話し、「選手はベスト16を目指している。強豪の私立に勝ちたいですね」と次の戦いを遠望した。 MFもCBもこなす原は、「この前のリーグ戦で引き分けた所沢と決勝トーナメントで戦いたい。悔しい思いをしましたから」とライバルの名を挙げた。8月10日の西部支部3WCリーグで1-1と引き分け、1位になれなかった雪辱の思いも胸に秘めていた。 (文・写真=河野正)