【旧車好きスタッフブログ】中古車(予備軍)500台(ほぼ)を調査したら見えてきた・・・「第一印象」で選ぶのは意外に当たってたりする。
10年10万kmを越えて、際立ってくる「個性」がある
「中古車」は、クルマという資源の有効活用。リサイクルという視点で言えば、立派なエコ活と言えるでしょう。なにしろ今の時代、クルマに限らずリサイクルは「節約」しながら環境保全に協力できる、魅力的なライフスタイルなのですから。 【写真はこちら】同じ車種、近い年式、似たような走行距離でも乗られ方によって、コンディション=個性がかなり違ってくる(全12枚) こと自動車税などに関して、欧米に比べると日本で古いクルマに乗るのは税金面などでデメリットがあることは確か。ですが、10年10万kmくらいの「ちょいふる」カーたちはまだまだ元気いっぱいです。 実際に大手中古車販売店で話を聞くと、いわゆる「売れ筋」のミニバンなどは高年式のタマが不足気味なのだとか。おかげで最近は10年10万kmくらいのモデルの人気が高まり、人気車種に至ってはそれ以前の低年式車の流通まで増えつつあるのだそうです。 私自身は、一年半ほど前から中古車として市場に流通する前の車両について事故履歴データの収集をお手伝いする活動を続けてくる中で、中古車と付き合う面白さを実感してきました。現場で車両をチェックし続けていると同じ車種、近い年式、似たような走行距離でも乗られ方によって、コンディションがかなり違っていることに驚かされます。 ことさら10年10万kmをメルクマールとする「ちょいふる」なクルマたちの場合は、そのあたりが、たとえばインテリアの空気感の違いになって感じられるのが不思議かつ面白いところ。あくまで印象、されど印象・・・ですが実際の「ちょいふる」選びでも意外に、そんな最初に感じる空気感=「第一印象」を、大切にした方がいいような気がするのです。 今回はそんな活動を通して感じた「中古車選びを、せっかくなんだから楽しまなくちゃ」というご提案です。いわゆる「査定」に関しては鑑定士とか査定士などの資格をお持ちのプロにお任せして、気になる個体に出会った時に普通に気軽にチェックできるんじゃないかな…と思えるポイントをいくつかご紹介したいと思います。
同じ年式、同じ走行距離でも「質感」が違ってくる理由
具体的に「個性」を感じるのはまず、乗り込んだ瞬間の「臭い」でしょうか。10年10万kmを過ぎていてもコンディションの良いクルマ=大切にされてきたと思しきクルマは、新車感がほのかに香ってくる時すらあります。 それはある意味ラッキーな出会い。として、次はできればエンジンをかけてエアコンを効かせてみましょう。展示場に並んでいるクルマは、おおむねエアコン洗浄など対策が施されていることが多いようなので気になることはないハズです。 もしもなんとなく水臭かったり黴臭かったりするときは、超注意です。ただカビっぽいだけならともかく、場合によっては水没(あるいは冠水)が疑われます。不自然に消臭剤臭がキツい時は、喫煙歴などが想像できます。 いずれにしてもこれからお付き合いを始める愛車候補なのですから、乗るたびに残念な気分にならないように「臭い」には注意しましょう。 また、当たり前と言えば当たり前ですが、大切に乗られていたクルマはたとえ現状車でも、清潔感が違っていました。内装材、とくにレザー系の素材感は保管状態次第で、「鮮度」の差がはっきり出てきます。 小物入れまわり、シフトまわりのパネルの小傷なども、前オーナーの扱いがわかりやすく想像できるところでしょう。正直、走行距離はひとつのメルクマールとなりますが、そういう細かいところの質感がキープされているクルマは、なんとなく安心感があります。 もっともさまざまなクルマを見てきて、とくに内装に関する印象の良しあしは、年式が古いほど高級車に分があることも実感しています。たとえば同じくらいの年月を経たさまざまな車種のインテリアを見てきた印象では、国産随一のプレミアムブランド「レクサス」は「やっぱ違うな~」と実感させられます。