もう負けられない[新型エルグランド]!! [アルファード/ヴェルファイア]を倒す必勝法ってなに!!??
今でこそ高級ミニバンといえばアルファード/ヴェルファイアだが、この市場を開拓したのはエルグランドであった。バカ売れ中のアルヴェルだが、現行エルグランドは登場から10数年経過しており、差がついてしまうのは致し方ない部分も。エルグランドがフルモデルモデルチェンジした暁には失敗は許されないワケだだが、どうしたら再びスターに戻れるのか!!!!??? 【画像ギャラリー】登場からはや14年…かつての人気モデルはどこへいく!??2010年登場の日産「エルグランド」(11枚) 文:吉川賢一/写真:NISSAN、エムスリープロダクション
■全個体電池搭載だけでは、風向きを変えることはできない
一時期はモデル廃止の可能性もウワサされていたエルグランドだが、2023年のジャパンモビリティショーでは、次期型エルグランドを思わせるコンセプトカー「ハイパーツアラー」が登場。堂々としたそのスタイリングからは、「エルグランドをこれで終わらせてたまるか」という日産の覚悟のようなものも感じられた。おそらく次期型のプロジェクトは進んでいるのだろう。 ただ、このハイパーツアラーが次期エルグランドの姿だとすると、全個体電池搭載のバッテリーEVであるという点が気になる。全個体電池は、既存のリチウムイオンバッテリーよりもより多くの電力を蓄えられる上に、急速充電にも強く、劣化もしにくいことなどから、次世代バッテリーEVの電池として期待が高まっているが、技術的に課題が多く、まだ実用化には至っていない。 しかしながら、日産の電池開発関係者によると、日産はその課題を解決する目途を立てたとのこと。実際に日産は、同社の横浜工場内に全個体電池のパイロット生産ラインを構築中で、2024年度中には完成する計画だ。本当に次期エルグランドが全個体電池のバッテリーEVとなって登場することになれば、世界的に注目を集めることになるが、全個体電池の搭載は、あくまで既存のバッテリーEVに対しての進化であり、それだけではエルグランドのゲームチェンジャーには成り得ない。当初はコストも高くなるはずであり、ほかの電動パワートレインも用意することは必須だ。