受けた教育や性格まで伝わる!? フランスの意外な「紙名刺」事情。
コミュニケーションツール
「名刺は私たちが誰で、どんなビジネスをやっているのかはもちろん、受けた教育や性格まで伝わります。自分を売り込むツールであり、競合相手に差をつけるための良い手段です。サイズ、デザイン、色を心して選びましょう」とイザベル。 名刺は誰かと会った時の情報を書き留めるメモとして作業ツールにもなる。「相手との話題をひとつかふたつ書き留めておくと役立ちます。名刺に相手の外見の特徴をメモする人もいます」とイザベルは名刺活用術も教えてくれた。こうしておけば相手のことを忘れないし、次に会った時の会話のヒントになる。
変化への対応
スマホをかざすだけで情報が読み取れるような、デジタル時代に対応した名刺にする場合でも、それなりのルールを守るべきだとふたりの専門家は口を揃える。 会社のウェブサイトに飛ぶだけのURLリンクは不要だ。誰も検索画面に手入力などしない。むしろQRコードを載せるべきだ。「個人サイトやSNSアカウントに飛ばすQRコードならば情報が古くなることもなく、名刺本来の機能を備えながら新しいテクノロジーに対応できます」とイザベル。 名刺の色やデザインについては、自分が仕事をする業界基準に合わせるべきだとイザベルは言う。「服装同様、名刺もビジネスの常識の範囲内でなければなりません。さりげなく差別化を図りたいのなら、紙の質にこだわったり、共感するスローガンを記入してはどうでしょう。結局のところ、どんな環境のどんな業界で働いているか次第ですが」
text : Lena Couffin (madame.lefigaro.fr)