朝鮮総連中央本部ってどういう役割を担う施設?
2002年の小泉首相の訪朝で北朝鮮が日本人拉致を認めて以来、在日朝鮮人の急速な「総連離れ」が進んでいると言われます。日本国内で、国籍を朝鮮から「韓国」に移す人は、2001年には3668人だったのが、02年には倍以上の7580人に増加。その後も増え続けており、日本にいる約50万人の在日「韓国・朝鮮」籍所有者のうち、朝鮮籍の人は数万人にまで落ち込んでいると推定され、総連は危機に立たされています。総連の関係者にとって、中央本部ビルへの思い入れは強く、「在日一世、二世が寄付をして築いた拠点で総連の歴史そのもの」と指摘する声があります。「団結の象徴」であるこの本部までなくなれば、総連の求心力はますます低下し、北朝鮮の在日朝鮮人への影響力もいっそう低下することは必至です。報道によると、それゆえか朝鮮総連は、北朝鮮本国からこの本部を「死守せよ」と命じられているそうです。最高裁がどういう結論を下すか、注目されるところです。 (参考) 読売新聞記事(2014年3月25日、2013年3月12日、2012年6月29、30日) 朝日新聞記事(2014年3月25日、2013年3月30日) 産経新聞記事(2013年5月11日) 新潮新書「朝鮮総連」(金賛汀著)