元当事者の会・石丸志門氏とSMILE社が法廷闘争へ…補償額の乖離以上に深刻な「誹謗中傷」
限度額は2000万円
東山紀之氏(58)が代表を務める『SMILE-UP.』(以下、SMILE社)が、『ジャニーズ性加害問題当事者の会』(解散)の元副代表・石丸志門氏を提訴したことが話題となっている。 【写真】「貴重なツーショットも…」被害者補償に奔走する東山紀之を支える妻・木村佳乃の”意外姿” 故ジャニー喜多川氏の一連の性加害問題でジャニーズ事務所は解体され、補償を専門に行うSMILE社とタレントのマネジメントやエージェント業務を行う『STARTO ENTERTAINMENT』にわかれた。 SMILE社社は10月31日時点で合計1002名から補償申告を受け、連絡が取れた766名のうち752名(約98%)について、補償するか否かを連絡。被害者救済委員会から538名に補償内容を通知、214名に補償を行わない旨を伝えたと発表した。補償通知者538名のうち、524名(約97%)から補償内容の同意があり、うち511名(約95%)に補償金を支払ったと公表している。 一方で前出の石丸氏はSMILE社が提示した補償金額に納得できず、さいたま簡易裁判所で同社と調停を進めていた。SMILE社は10月3日の第3回調停で2000万円を提示したものの、同氏はこれを拒否。双方の金額に大きな隔たりがあることから、調停手続きで合意に達する見込みがないとして、調停委員会は同社に調停の取り下げを検討するよう指示した。 そんななか、11月6日配信の「東スポWeb」によると、石丸氏の元にSMILE社からメールが届き、あらためて2000万円を超える補償額の支払いが不可能であると示した上でこう通告したという。 《裁判所に対して、金額確定のための訴訟を提起しました》 同サイトの取材に対し石丸氏は<加害者側が原告の裁判を公開でやるんでしょうか>と疑問を投げかけ、SMILE社の言う“法を超えた補償”をこう批判した。 <法の枠内の話にまとめようとしていて、よく分かりません> ◆フラッシュバックによる体調不良 石丸氏を知る人物によれば、同氏は補償額についてこう語っていたという。 「最低でも億スタート。これは一貫している。周囲に『2億円はもらわないと釣り合わない』と漏らしていた時期もあった」 希望額の10分の1に当たる2000万円ではのめるはずがない。 ネット上では石丸氏に対し「守銭奴」「結局カネか」「強欲すぎるのでは?」と心無い声も寄せられている。しかし、故ジャニー氏の“蛮行”によって負った心の傷を癒やす方法がおカネしかないのも事実だ。 当事者の会メンバーの関係者が憤る。 「ネットで誹謗中傷しているヤツらは、ジャニー氏から繰り返し性被害を受けた者の“地獄”を分かっちゃいない。石丸氏は被害を受けたことにより、日常生活が困難になり、いまもフラッシュバックによる体調不良が続いている。これまでの治療費や、健康であった場合に働けた分の収入も補填すべきだ」 今後も後遺症による発作や過呼吸がいつ起きるかも分からない。生涯、通院する可能性もある。 一連の騒動を受けて、予定されていた石丸氏の記者会見が「体調不良」によって中止になったり、電話取材に変更になったこともあった。 「今だけではなく、過去、未来の分までSMILE社は補償しなければいけない。そう考えると、2000万円は少なすぎる。彼らは補償を終えた人たちとの金銭的バランスを重視しているが、それはSMILE社側の“ご都合主義”でしかない」(同・関係者) 石丸氏は金銭的にもギリギリで、各種支援を受けながら生活しているという。 当事者の会のかつての同志で元忍者の志賀泰伸氏はXで11月5日、 《私の誹謗中傷は… 色々と発信していますので仕方がない事なのかも知れません…》 とした上で、 《ただ後に続いた…勇気を振り絞り告白した被害者への誹謗中傷だけは止めて下さい。お願いいたします。何卒お願いいたします》 と祈るように呼びかけた。 性被害者がバッシングで2次被害を受ける事態は避けなければならない――。
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