ビットコイン、4月の下落率はFTX破綻以来最悪-金利高が重荷
(ブルームバーグ): 高めの金利が長期化する見通しが、暗号資産(仮想通貨)ビットコインに影を落としている。月間の下落率は、FTX暗号資産帝国が2022年11月に崩壊して以来最大となった。
米国のビットコイン現物型上場投資信託(ETF)に対する投資熱が盛り上がりに欠けるなかで、ビットコイン価格は4月に16%近く下落した。3月には約7万4000ドル近くに上昇し、過去最高値を更新していた。
4月30日に香港に登場したビットコインとイーサのETFも追い風にならなかった。ブルームバーグ・インテリジェンス(BI)によると、こうしたETF6本の初日の売買代金は計1270万ドル(約20億円)。香港での取引規模としてはかなり大きいが、米ETFが1月の取引開始時に記録した46億ドルを大きく下回った。
ペッパーストン・グループの調査責任者、クリス・ウェストン氏は、最近の米国債利回りと実質金利の上昇が「金、ビットコイン、米国株にとって悪材料」だとリポートで指摘した。
一方、フィネキア・インターナショナルの調査アナリスト、マッテオ・グレコ氏は「最近の下落トレンドは、2022年と23年の低迷期に市場に参入した投資家と、24年の早い時期に市場に入り大幅な価格上昇を目の当たりにしたETF投資家が利益確定の売りを膨らませている影響と考えられる」とリポートに記している。
原題:Bitcoin Sapped by Rising Rates in Worst Month Since FTX Crash(抜粋)
--取材協力:Sonali Basak、Sidhartha Shukla、Maria Paula Mijares Torres、Dave Liedtka.
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Sunil Jagtiani