トランプ再選で起きる「NYダウ暴落」に備えよ!新大統領誕生のあとに「株式市場」で起きる悪夢のシナリオ
FRBも日銀も…金融当局は混乱へ
トランプ再選で、苦境に立たされるのが、FRB(米連邦準備制度理事会)のパウエル議長だろう。FRBは非常に難しい舵取りを迫られることとなる。 トランプはかつて、「大統領もFOMC(米連邦公開市場委員会)に参加できるようにするべきだ」と発言したことがあり、FRBに積極的な利下げを迫っている。トランプが一段のドル安政策を進めようとしていることも、金融政策の波乱要因の一つだ。 11月のFOMCは大統領選投票日(5日)の翌日の6・7日となっている。11月1日には重要な経済指標である10月の雇用統計も発表される。 ビッグイベントが集中するなかで開かれるFOMCは、やりづらいことこの上ない。FRBの判断が注目されるが、大激戦の大統領選の結果はこのときまだ出てはいないだろうから、雇用統計の結果や大統領選の趨勢をうけた市場の動きに合わせ、利下げを判断していくことになるのではないか。 さらに、12月のFOMCでは大統領選の結果を受け市場の動向を精査した上で、0.5%を超える大幅利下げに踏み切る可能性がある。 我が国の日本銀行の判断もそれに大きく左右されるだろう。もはや日銀の金融政策はアメリカ次第となっている。幸い11月に金融政策決定会合が行われないため、情勢を判断する余裕はある。植田総裁が目指している利上げが12月に行われる可能性はないと筆者は見ている。 さらに連載記事『その時、現場は凍り付いた…!植田日銀総裁に「経済学の大天才」が噛みついた!その「空気よまない直言」のヤバすぎる中身』では、日本経済の現状について解説しているので、ぜひ参考としてほしい。
鷲尾 香一(ジャーナリスト)