明日注目のラグビーW杯アイルランド戦で主将リーチと世界最高司令塔の先発漏れは勝敗にどう影響するのか?
日本代表もロシア代表戦では、指揮官の言葉通りロックで38歳のトンプソン ルーク、スクラムハーフで34歳の田中史朗が途中出場。W杯4大会連続出場のトンプソンはタフに身体を張り、日本人初のスーパーラグビープレーヤーでもある田中は緩急自在に球を動かし逃げ切りに成功した。 格上撃破が求められる今度の大一番では、ハードワーカーのトンプソンがスターターに回る。巨漢ランナーと削り合うフォワード第3列では、コンディションの充実する姫野らが先陣を切り、精神的支柱のリーチが流れを変えたり、冷静な判断を下したりするとのイメージが共有されているのだろう。 対するアイルランド代表は、鉄壁の防御とミスの少ない攻撃が魅力だが、試合終盤に足が止まるケースもゼロではない。その傾向を踏まえてか、リーダー陣の1人でもあるインサイドセンターの中村亮土は「(リーチが投入されるまで)自分たちがリードしている展開に持っていきたい。いままでのデータを見てもアイルランド代表は後半に点を取られる傾向がある。後半、非常にチャンスがある。前半はプレッシャーを我慢して、離されずに行けたらと思います」。今度は日本語の使えないラブスカフニがゲーム主将を務めるなか、こうも話す。 「ゲームのなかでは9、10番(流大、田村優の司令塔団)がリード。レフリーとのコミュニケーションはラピースに任せる。いつも通り、自分たちのやることは自分たちがやる。リーチさんがいないことでリーダーシップが欠けるところはありますが、他の選手もリードしてくれる。リーチさんがいないことで他の選手に『自分がやらなくては』という責任感が生まれる。問題ないです」 人格者のラブスカフニも、自らの立ち位置をこう言葉にした。 「私はリーチがグラウンドに立っていない時に代役を務めるに過ぎない。今週、チームは非常にいい動きをしている。楽しみにしています」 2015年9月19日、ブライトン・コミュニティスタジアム。W杯イングランド大会の南アフリカ代表戦に出たリーチは、3点差を追う試合終了間際にペナルティーキックを獲得。決まれば同点のペナルティーゴールではなくスクラムを選び、実際に組み合った逆側の右サイドまで走って、左サイドでの逆転トライを促していた。