１１日、ノルウェー・オスロで、ノーベル平和賞受賞を記念する特別展の開幕式に出席した日本原水爆被害者団体協議会（日本被団協）代表委員の田中熙巳さん（左端）、箕牧智之さん（左から３人目）、田中重光さん（右端）（ＮＴＢ時事）

　【オスロ時事】日本原水爆被害者団体協議会（日本被団協）のノーベル平和賞受賞を記念する特別展「人類へのメッセージ」の開幕式が11日、ノルウェーの首都オスロのノーベル平和センターで行われた。 【写真特集】日本のノーベル賞受賞者 　10日の授賞式で講演した田中熙巳代表委員をはじめ日本被団協の関係者が出席。原爆被害の展示を通じ、核廃絶への願いを世界に伝える。 　特別展は来年11月まで。原爆投下後の惨状を伝える写真パネルや被爆者が描いた絵、日本被団協メンバーの証言活動の様子を捉えた写真など多数の資料を展示。代表委員だった故・岩佐幹三さんが、家の下敷きになった母を目の前で失った状況を記した手記も公開されている。 　建築家の隈研吾さんが制作した1000人の被爆証言を表現する1000個の木製オブジェも展示。木材は広島産が使われた。 　同センターは毎年、平和賞関連の企画展示を行っており、訪問者は年間約20万人。フログスタッド所長は、平和賞と特別展には「さまざまな年齢層の人々を鼓舞し、行動を促す力がある」と強調した。