犬にハウスがないだけでこんなにストレスだった! 人に例えてわかるおうちでありがちな犬ストレス
今回は犬にありがちなストレスを人に置き換え、「おうちでありがちなストレス」編について英国APDT 認定ペットドッグトレーナーの藤本聖香先生にお話を聞きました。思い当たるものがあれば、対策をとってみてくださいね。 【写真】おもちゃもない狭いケージに入れられるのは「何もない狭い空間にずっと閉じ込められるようなもの」
愛犬を24時間飼い主さんの視界に入るようにいさせるのは「カメラだらけの部屋で生活して監視されているようなもの」
飼い主さんが適度に見守ることは犬に安心感を与えますが、犬にもプライバシーがあります。常に飼い主さんの視線にさらされることはストレス。人でたとえるならカメラだらけの部屋で生活して寝るときでさえ誰かに監視されているようなもので、まったく落ち着くことができないでしょう。 犬のプライバシーを確保するためにおすすめなのが、室内にハウスとしてクレートを置くこと。置き方を工夫して、人と視線が交わらないようにするといいでしょう。愛犬がクレートに入っているときは、ひとり〞になりたいときなので飼い主さんものぞきこんだりしないで。
部屋の床が滑りやすいのは「アイススケート場で生活しているようなもの」
部屋の床が滑りやすいのは、ケガや足腰を痛める心配はもちろんのこと、思うままに動けずにストレスに。言ってみればアイススケート場で生活しているようなもので、滑ってあせったり、滑らないように緊張したりして、リラックスできないでしょう。 床が滑らないように、マットやカーペットを敷く、滑り止めワックスを塗るなど、できる限りの対策を。また、肉球が滑り止めの役目になるので、肉球が床にしっかり接地できるように爪や肉球の間の毛をカットしてもいいでしょう。
留守番時、おもちゃもない狭いケージに入れられるのは「何もない狭い空間にずっと閉じ込められるようなもの」
犬は狭い空間を好む習性があるとはいえ、留守番時に狭すぎるケージの中に入れられるのはストレスに。さらにおもちゃもないとなると、人なら狭くて何もない空間に一人で数時間閉じこめられているようなもの。息苦しさと退屈さは想像以上です。 留守番のしつけをしたうえで、安全に留意して部屋でフリーにさせることが理想です。そして、夢中で遊ぶ時間がつくれるように安全性のあるおもちゃを置いておいて。噛めるおもちゃがストレス発散におすすめです。 意外と見落としがちな犬のストレスをご紹介しました。心当たりがあれば、今すぐ改善しましょう。 お話を伺った先生/英国APDT 認定ペットドッグトレーナー。獣医師。「Canine Relationz」主宰 藤本聖香先生 参考/「いぬのきもち」2024年10月号『じつはしんどい犬のストレス』 イラスト/コルシカ 文/いぬのきもち編集室
いぬのきもちWeb編集室